2017年10月期連続ドラマ

足と靴と健康に関するエトセトラ

外国の靴サイズを知ろう! その1

日本の靴サイズは「足入れサイズ」といって、その靴に合う足の長さや太さで表示しているということをお話しました。では、日本以外の外国の靴サイズはどうなっているのでしょう。今回は外国の靴サイズについてお話します。
少し込み入った話になりますので3回に分けてお話しさせて頂きます。
外国といってもお隣の韓国、中国、台湾など日本に近い外国もありますが、靴は西洋から日本に伝わりました。そこで今回はヨーロッパ、特に代表的なフレンチサイズとイギリス、アメリカのサイズについて説明していきます。フレンチサイズはイギリスを除くヨーロッパの国で標準的に使われているサイズ表示でユーロ(EUR)サイズとも言われています。イギリスは「UK」、アメリカは「US」サイズという呼び方もします。

この写真のような表示を見たことがある方もいるでしょう。これはスポーツシューズの、ベロの裏側に縫い付けてあったものです。センチ(cm)表示もありますね。この靴はアメリカのブランドなのでサイズはUSサイズの「7」と刻印されています。しかし、実際に売られている国は、ヨーロッパや日本などアメリカ以外の国にも輸出されています。そのため、目安として他の国のサイズではどのサイズに換算されるのかを別に表示しています。この部分を見れば、日本なら足長25センチの人が履ける靴だと分かります。
実はこういったサイズの換算表は、インターネットなどで調べるとたくさんヒットします。しかし、よく見るとどれも微妙に換算表のサイズが違っています。参考に換算表を3つ載せておきますので、ご自身のサイズのところをご覧になってみてください。

なぜこのような違いがあるのかというと、それは日本の靴サイズと外国の靴サイズのシステムが、実は全く違うからです。思い出してください、日本の靴サイズは「足入れサイズ」でその靴に合う足の長さ(足長)などが表示されていましたね。サイズ25㎝という靴には25㎝の長さの足が無理なく収まるということは、実際の靴の内寸法はそれより大きく(長く)つくられているということです。紳士物なら、履いたときに、つま先に2㎝ほどの余裕があります。これを「捨て寸(すてすん)」と言います。つまり靴サイズが25㎝の表示であれば、実際の靴の中の長さは27㎝くらいあるということです。
しかし、外国の靴サイズは「靴型サイズ」(ラストサイズとも言います)といって、靴そのものの長さ(内寸)や太さ(容積)、幅などが表示されています。次回は、この続きをなるべくわかりやすくお話したいと思います。

著者プロフィール

木村克敏(きむら かつとし)
1965年生まれ、東京出身。
東洋大学経済学部卒業後「株式会社かねまつ」入社、ショップ店長、オーダーサロンマネージャー、銀座本店副支配人を務める。その後「コールハーンジャパン」へ転職、ストアマネージャーを経てスーパーバイザー、ショップトレーナーとなる。
6年前より「一般社団法人足と靴と健康協議会(FHA)」の事務局長を務める。現在はシューフィッターの養成講座の運営の傍ら、一般消費者への啓蒙活動の一環として講演活動等も行っている。
上級シューフィッター(バチェラーオブシューフィッティング)の有資格者。

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