きみが心に棲みついた

インタビュー

星名 役 向井理さん

最初に作品を読んだ時の感想

なかなかハードで、今まで見たことのないタイプの作品だなと思いました。単純に恋愛の話だけでなく、職業モノの部分だったり依存だったり…色んな要素が入っているので、それが魅力になるようにしたいなと。いただいた台本で自分たちがどこまで作り上げていけるのか、そしてやるからには「原作の方がよかった」と言われないよう、いい意味で壊していかないといけない。原作という大きな壁はありますが、それに取り込まれすぎないように自由な発想でやっていけたらと思いました。

向井さん演じる星名はどんな人物?

ハードで“どS”(笑)、外見と内面にすごくギャップがある人ですね。
物腰が柔らかくて仕事もできるし、スマート。しかし実は彼は大きなトラウマ、秘密を抱えている。そのことによって、思考が変わってしまったんでしょうね。
星名は本当にクズですが(笑)、原作や台本だけでは読み取れないところを人間が演じる以上、役に息を吹き込みたいし等身大にしたい。彼の弱さや共依存の部分、また話が進むにつれてパワーバランスが崩れていく中でどんな表情を見せていくのかは個人的にも楽しみです。

今日子を始め様々な人にひどい仕打ちをしていきますが、演じる上でいかがですか?

いたたまれない気持ちにはなりますが…半々ですね。こういう役は初めてですし、普段は絶対できない事をしている役なのでお芝居としては単純に面白い。ですが、今日子には言葉だけではなく手も出るので、カットがかかると“申し訳ないな”と心が痛くなります。でも少しでも抵抗を感じながら演じてしまうと面白くならないと思うので、演じる時は純粋に楽しんでやるようにしています。

今後、驚きの過去が徐々に明らかになってくると思いますが…

でも僕はそれを言い訳にはしたくないんです。どんな過去があっても真っ当に生きている人はたくさんいるわけで、過去があるから仕方ないとは思いません。ただ、今は誰も着地点がわからないので、それは撮影していく中で見えてくるものがあると思いますし、撮影が始まってから1ヶ月が経ちますが、原作を読んだときとは全然違う感覚で演じているので、それは生身でやっているからこそですし、いろんなアイディアを出しながらみんなでやっていくのはすごく楽しくてクリエイティブな作業だなと思いますね。

他の登場人物について

今日子は星名からしたら、「いいものみつけた」ってオモチャのような感じなんでしょう。でも、星名自身と似ている部分があるのかなあとも思います。自分の感情や想いを星名は出さない、今日子は出せないの違いだけで、結局本音でぶつかっていないのは一緒。似ているからこそ気になってしまうんじゃないかな。
吉崎さんは、タイプは星名とは全く違って、内なる炎がある人。しっかりとした信念があってその信念を感じた周りが動く。人としてはすごく魅力的だと思いますし、僕自身もそういう人はすごく好き。でも、星名からすればヒーローぶっているように見えて腹が立つんでしょうね。そして勝手に敵対していく。そこはドラマの第二の軸なのかなと思います。

見てほしいところ

実際星名のような人物が周りにいたら嫌ですが、それを垣間見られるのがドラマの面白さでもあります。ラブストーリーや怖い部分、職業ドラマとしても見てもらえますし、セットもすごく忠実に作られています。いろんな要素が詰まった作品なので、まずは気軽に見てもらいたいですね。ひとつのエンターテイメントとして、また新しいものができていると感じています。
星名に関しては、ダークヒーローじゃないですが、「次はあいつ、どんなことするんだろう」と思ってもらえるキャラクターなので、想像を越えるシーンもありますが、毎回言うキメ台詞や星名がニヤリとすることで何かが動きだすきっかけにもなるので、今後どんな衝撃的なことが起こるのか、みなさんには楽しみにしてもらいたいですね。

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