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第七一〇回('18年8月26日 放送)
「激突総裁選〜『安倍3選』の裏」

ゲスト: 鴨下一郎 氏/船田元 氏

御厨

「有権者全体では不支持が支持を上回る中で自民党議員は細田・麻生・二階・岸田そして石原・竹下派の衆議員議員の多くと7割が安倍支持です。船田さんこれをどうご覧になる」

船田

「まず私どもの竹下派でございますが、今おっしゃったように。参議院は主に石破、衆議院は主に安倍。ということで、同じ派閥でありながら、分かれちゃってるわけですね。非常に竹下会長も苦労して、私もだいぶ苦労してるんですけれども。状況としては、安倍さんに入れる者が衆議院ではかなり多いという状況です。そういったものも入れて7割という状況にある。

これはやはり現職の総理としての強み、それから外交であるとか、あるいはアベノミクスもいろいろ問題はありますけれども、当面アベノミクスをどうこれから出口を見つけていくか、そのためにも安倍さんをおいて他にはいないと。こういう党内世論が自然なかたちで出ているのかなというふうには思っております。

ただ、私としては、あまり一強他弱と言いますか、安倍一強というそういう状況がですね、これからも続くということになると、やっぱりこれは国民世論から乖離をするという状況がますます強くなっていくんじゃないか。あるいは、これが次の来年の参議院選挙にですね、あまり良い影響を与えないんじゃないか。そういうことを考えると、多少やはり党内においてもですね、あるいは地方票においても少しは票が散れるという形になるほうが私は望ましいのではないかというふうには思っております。

私としてはまだ誰に投票するかっていうことは正直決めかねているという状況でありますが、これからのお2人、候補者同士のですね、政策論議、あるいは政治姿勢、そういったものをしっかりと見据えていきたいなと思っています」

御厨

「船田さん今こうおっしゃいましたけれども、包囲されている石破派参謀の鴨下さん。どういうふうにご覧になってますか」

鴨下

「各派閥のですね、会長さんたちが『安倍支持』をするという方針をお決めになったと。こういうことでありますけども、多分ですね、それぞれの派閥の中でも各議員が議論をして、そして最終的に会長に一任をして『安倍支持』をっていう、こういうボトムアップのですね、しっかりとした議論をして『安倍支持』になっているということだったら党内の民主主義はある意味いかされてるということなんだろうと思いますが。いきなり会長さんたちが集まって『俺たちは安倍総理を支持する』っていう事をお決めになったんだとすればですね、党内の中にはそうでない方々も多分おいでになるんでしょうから、少し息苦しい空気にはなるのかなというふうには思います」

御厨

「なるほどね。そして安倍さんは『現職がいるのに出馬するのは現職に辞めろと言うのと同じだ』と周囲に語っているというわけですが、船田さんはどうご覧になります」

船田

「これはちょっとお門違いの話じゃないですかね。やっぱり現職としてやっておられることは当然の認めるわけでありますが、ただ、かと言って、正式な党の規則によって、ルールに従って総裁選挙というのが3年に1度必ずあるわけですから。その時に、出ちゃだめだという話はこれはもういただけない話だと思います。これは堂々と出たい人は出て、そして自分の主張すべきことを堂々と言うと、いうことが必要なんじゃないかなと。これが党内民主主義を守る、最大の方法だと思ってます」