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第六九九回('18年6月10日 放送)
 「報告書は出たものの」
 「あさってトランプVS金正恩」

ゲスト: 石破茂 氏/藤井裕久 氏

御厨

「さあ、加計問題。なおも『納得がいかない』というのが7割です。石破さん、どうお考えでしょう」

石破

「やっぱり納得いくって言って下さる方が少しでも増えなければいけない。ずっとこの数字変わらないんですよ。これはね、総理が『膿を出し切るんだ』っておっしゃったのに、そうなっていないってことなんですよね。だから、総理の思いにも反した結果になっているということだと思いますよ。何でこんなことになってるんだ、ということですよね。

それはもう加計のことで国会がこんなに混乱しているというのは、それは国家にとって大損失なんですよ。だけど疑惑がずっと続いたまま国政が運営されるということもあってはならないことなんですよね。だから疑惑が払拭され、国政がその仕事に専念するって両方やらないといけないので、どっちかってことはあり得ないことだと思いますね。

それが報道が全部そうだとすればですよ、総理の名を語って愛媛県をだまくらかしたっていうことですよね。『総理がそうおっしゃったんですよ、どうです、すごいでしょ』っていうお話ですからね。これはこんなことがあって良いはずがないし、担当者の方が『たぶん私だと思う』で済む話ではないと思いますよ。

ですから、総理の話だと本当に加計孝太郎さんという人はすごく立派な人らしいですね。それは一国の総理大臣の腹心の友ですもん、きっと人格識見立派な方だと思うし、国がこんな状況なのを一番憂いているのかもしれない。そうすると、もう誰が良いとか悪いとかいう話じゃなくてですね、この状況を打開する。国はやらなきゃいけないことに専念し、そして国がやることを国民が信頼する。この両方を満たすのが、今喫緊の課題だと思うので。それぞれの当事者が出来ることを全てやるということだと思いますね」

御厨

「藤井さんいかがですか」

藤井

「まずですね、私は愛媛県の知事はね、親父さんからよく知ってるんですよ。中村時雄さんですね。息子さんのことはあまり知りませんがね、正しいこと言ってるなと思いますよ。是非、頑張ってもらいたいと思いますね。

それでね、とにかく小泉さんにしろ、竹下さんにしろね、良いこと言っているのをね、行動で表して欲しいんです。もっとね。口で言うのももちろん大事ですよ、だけど行動で表して欲しいと思っています。

それから、この件はですね、私はここで言ったと思いますがね、韓国の朴槿恵だって言ってるんですよ。身内と仲良くすることによって、朴槿恵さんは弾劾どころじゃなく司法の場に連れて行かれているんですよ。そのくらいの事件なんです。

そして石破さんも言われたけれどもですね、これは大した話じゃないじゃないかっていうのが必ず出てくるんですよ。そんなことよりも北朝鮮とかね、経済のほうが大事だってくるんですよ。両方大事なんです。石破さんが言って下さったけれどもね、そういうことをほったらかしておいて、ウヤムヤなままにしといて、これをやって下さい、あれをやって下さいって言ったってね、世の中の人はね、もう政治なり行政を信用してないんですから。その点を考えれば同じように重要だと。石破さんは今言って下さったと思いますが、是非それを徹底してやって下さいよ」

御厨

「石破さん、もうひとつ。国会に特別委員会を設置して、真相を究明すべきという意見もありますが。これはいかがでしょう」

石破

「それは国会のことだからね、よく議論して何が一番良いかですが。予算委員会とかね、そういうのがずっとこの問題なのは、それは良くないですよ。この莫大な予算どう使うかであり、国政の重要事項、総理大臣も出て審議する予算委員会ですからね。その予算委員会がそれに専念でき、なおかつこの問題きちんと解明するためには、特別委員会っていうのも一つの考え方でしょう。

だけども、まずできることは、加計さんが別に国会に来るって必要はないかもしれないけどね、こういうことなのだ、とおっしゃると、随分とみんななるほどねっていうことなってくるんじゃないでしょうか。ですから、特別委員会つくるかどうか、これはかなり議論が必要です。分かりましたすぐ作りましょう、とはならないと思う。各党の思惑もあるからね。

だけども、本当に今、もうすぐに米朝首脳会談がある。どういうふうに進展するにしても、我が国にとって重要な影響があることですよね。政治の信頼取り戻すために何ができるか。これには答えを出さないといかんですね」