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第六九八回('18年6月3日 放送)
 「『信なくば立たず』〜大混乱『会期末』!」

ゲスト: 枝野幸男 氏/片山善博 氏

御厨

「『廃棄した』と佐川前理財局長が国会で言い続け、今回900枚以上出てきた交渉記録ですが、麻生大臣が『また出るかも』と言っています。枝野さんどうなんでしょう」

枝野

「この方のことが分からなくなりまして、わざと自分が悪者になるかのような発言をすることで、総理をかばっておられるのか、マゾ体質なのか。とにかく国民感情、少なくともこの問題について真面目に憂いている国民感情を逆なでする一方の発言を繰り返しているんですよね。

ただ、間違いなく、この森友学園問題、公文書の隠ぺい・改ざん問題についての責任者の1人であるというのは間違いないのに、人ごとであるかのような発言、しかもおかしな発言を繰り返している。もはや大臣としていかがなものかというよりも、そもそも国会議員としていかがなものかという水準レベルになってしまっている。なおかつ、この人をかばい続けている政権は何なんだろうなと。同じような意識でおられるということなんでしょうかねと思わざるを得ないですね」

御厨

「片山さん、いかがですか」

片山

「企業でいうと社長のようなものですよね、大臣ですから。いろいろ企業でも不祥事がありましたよね、データの改ざんとか。その時の企業の社長とか会長の対応と全然違いますよね。確かに人ごとのようです。だけど、それは自分がトップを務めている組織の中でガバナンスが全然効いてなかったっていうことなんです、自分が関与していようと、していまいと。その責任をどうも痛感されてないんではないか。

もし会社の社長が自分のとこで不祥事、改ざんなんかがあった時に、このような対応だったら絶対もちませんよね。だから、政府ってのは一般の組織から比べたら、ちょっと世離れしてるなっていう印象を受けますよね」

御厨

なるほど。枝野さん、財務省は調査結果を発表し、それで決着という考え方もありますが、これはどうなんでしょう」

枝野

「決着ではないですよね。ようやく全貌解明の入り口に立つというべきなんじゃないでしょうか。これまで、ようやく900ページでしたか、すごい分厚い文書も最近出てきたばかり。

それに基づく内部的な調査が終わるということであって、それを公開していただいて、これまでは内部調査しているので待ってくださいと言い続けて、国会などでも我々からの質問に対して逃げてきたわけですから。その調査報告書をスタートラインにここから、この中身は本当なのか、正しいのか、信頼に値するものなのか、ようやくここからスタートだというべきだと思います」