時事放談 トップページ 毎週日曜あさ6:00〜6:45
過去の放送 出演者 時事放談「サロン」 テレビプロデューサーの日々
 
 
第六九六回('18年5月20日 放送)
 「信なくば立たず」

ゲスト: 鴨下一郎 氏/玉木雄一郎 氏

御厨

「さあ、柳瀬元総理秘書官の説明が、中村愛媛県知事の言い分と食い違っているわけです。中村知事は『嘘』とまで言っているわけですが。玉木さん、この点はどうでしょう」

玉木

「嘘なんでしょうね。公職にある方が、会見でそこまでおっしゃるわけですから。中村知事がおっしゃっていることが正しいと考えるのが普通だと思いますね。まあ記憶に基づいて、柳瀬秘書官はお話をされてるって事なんですが。記憶と記録を比べて、記録があれば記録の方が正しいんでしょう。

で、特に私、中村知事がおっしゃったですね、『極論で言えば嘘』『嘘は他者や第三者をこの世界に引きずり込む』っていうことをおっしゃっていました。多分、愛媛県の職員の方は真面目にメモを取ったと思うんですが。それを嘘だと。逆に間違っているとか、不正確だということを言われて、地方自治体の職員の皆さんのプライドも傷ついたと思いますしね。ひとつの嘘がいろんな人を巻き込み、また不幸にしていっていると。森友学園の問題であればですね、例えば、近畿財務局の方は自殺をしたりされたわけで。

私は、それはやっぱり全部さかのぼれば、最後は全て安倍総理大臣の国会での発言。場合によっては、必ずしも正しくない発言をしたことをですね、役所の皆さん、辻褄を合わせするためにですね、また様々な嘘を重ね、そして多くの不幸を生み出しているんではないのかと思いますから。これをやっぱり解決できるのは、安倍総理しかいないと思いますね」

御厨

「玉木さん今こうおっしゃいましたが、鴨下さん、どうでしょう」

鴨下

「佐川さん、あるいは柳瀬さんがですね、お話になる話っていうのは、我々もなかなか納得できない話ですけども。彼らは『記憶にない』とか『記憶の限りでは』というふうにおっしゃっていて、虚偽の答弁をしているということとはまた少し違うという意味において、役所特有のですね、そのアカウンタビリティーと言いますか、説明責任というようなことで。国民がどう思おうが、国民がどういうふうに疑念を抱こうが、そういうこととは全く関係ない世界の中で、自分がいわばそしりを受けないと。こういうような自己防衛的な表現しかしていませんので。

ますますですね、そういう意味においては、霞ヶ関の、本当にあれですよね、代表的な官僚たちがこういうようなことを言うということについては、膨大なですね、国家的損失が財務省あるいは経産省、こういうところの信頼を失うということで、起こっているんだっていうことをもっとですね、いわば優秀な官僚たちですから考えてもらいたいというふうに思います」