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第六八七回('18年3月11日 放送)
 「『前代未聞の出来事』が続々…」

ゲスト: 村上誠一郎 氏/片山善博 氏

御厨

「さあ、自民党内からも批判が相次いでいる。この事態を村上さんはどうお考えです」

村上

「例の加計問題にしても、南スーダンのPKOの日報にしてもですね、この今回の森友記録なんですが。特にスーダンの時も申し上げたんですけど、駆けつけ警護がですね、安全かどうかを判断する重要な日報がないと言ったんですね。この回でも何回も言わせてもらったんですが、そんなことあり得ないんですね。結局その責任を取って稲田氏は辞任したんですが。どう言ったら良いんですかね、本来政府がきちっと説明しなきゃいけないものが、突然なくなったりね、後で出てくると。本当にこの政府は国民に対してきちっと説明責任と、そういう責任を果たしているのかと。加計問題でもですね、最初の文科省内で「官邸の意向」という文書があるかないで、「怪文書もどきだ」って言ったんですね、それが出てきたと。前川さんがですね、「始めから政治的圧力によってやってきたんだ」と。こういうふうに言われてるんですが。まさにそういう、なんていうんですかね、本来あるべきじゃない行政の姿がですね、見えてると。それから、今回の森友についてもね、みんな財務省が悪い悪いと言うんですけどね。別に私はかばうつもりはないけど、財務省はなぜね、そこまで無理してやってるのかと。そこを追及しないとね、本当の意味の解明には、私はならないんじゃないかと思いますね」

御厨

「片山さんいかがですか」

片山

「私とっても理解しがたいことがあるんですけどね。政府っていうのは、自治体でもそうなんですけど、国だったら国民から負託を受けてるわけですよ。国民の代表である国会から権限を委ねられているわけですね。その一定の裁量の下で、いろんな行為をするわけです。だけど、それはきちっと後で国民になり、国会なりにきちっと説明しなければならないですよね。それをどういう方法でやりますかって言った時の有力な証拠が文書・記録なんですね。ですから、これを、民主政治を担う政治家の皆さんは、人一倍大事にしなきゃいけないんです。ところが、今の政権は文書とか記録っていうものに対してとっても冷笑的って言いますかね、ニヒルな態度ですよね。これはとても矛盾していると思うんですね。そういうことが官僚の世界にも、それが蔓延してしまって、それがいろんな日報問題とか森友問題だとか加計問題だとか、そういうところに表れていっているって気がしますね」

御厨

「官邸は財務省の問題だというふうに指摘していますが。村上さん、ズバリ安倍総理の責任の問題ってのはどうなんでしょう」

村上

「これはですね、任命責任でもありますし。やはりそもそも私はですね、加計問題にしても森友問題にしてもですね、スーダン問題にしても、はっきり言えば安倍さんのですね、人事だとか色んな仕事が発端なんですよね。それが全部おかしくなってきて、それに辻褄を合わせるためにいろんなおかしな話になっているんで。そこはやはりですね、今回はトップのね、やはり特に私が思うのは、李下に冠を正さずじゃないんですけど。自分の周りの近い人に対するですね、人事とか仕事の優遇とか。そういうことは本来、職務権限がある人がね、一番やっちゃいけないことなんですね。それを李下に冠を正さずということの逆をやったために、こういういろんな問題が起こってきて、やっぱそれに対する責任っていうか、それに対する私は猛省をですね、してもらわなきゃいけないと考えています」

御厨

「片山さんいかがですか」

片山

「財務省が森友問題で、超破格の安値で売るということが財務省だけの意思でやったとすればですね、なんでそんなことするのだろうかと。ちょっと解せないですよね。そうすると、何かあったのかなって。それがまさに今回、本当かどうか分かりませんけども、原本によると「特例的な扱い」だとか、そういう文言があったということはですね、もしこれが本当だったとすると。ははあ、やっぱり財務省以外のところから、そういう働きかけがあったのかなっていうことを推察させますよね。これは事実かどうか分かりませんから、あくまでも推測ですけども」