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第六八三回('18年2月11日 放送)
 「開幕ピョンチャン・オリンピック」

ゲスト: 石破茂 氏/増田寛也 氏

御厨

「さあ、石破さん。南北統一を掲げた開会式でしたけども、これどういうふうにご覧になりました」

石破

「誰が主催してるんですかね、これはね。だからそれはもう統一朝鮮というのかな。それが主催してるんだぞっていうことで、あたかも北朝鮮が主役に躍り出たような、そんな感じがしますよね。ですから、ベルリンオリンピックがナチスの宣伝の場であったように、あるいはモスクワオリンピックを多くの国がボイコットしたように、オリンピックってどうしても政治の場になるのだけれども。私が知る限りにおいては、これほど政治色が強い、そして北朝鮮がいろんな手段を使って、南北融和だぞ、世界の皆さんよく見ろと、アメリカは南北が話をしている間は手なんか出すんじゃないぞっていう、そういうメッセージが随所に出てくる。そういう感じがしましたね」

御厨

「統一旗での入場だったわけですが、増田さんはどうご覧になりました」

増田

「私もこれほど政治色が強いオリンピックはなかったんではないかと。微笑み外交とか言われますけどね。あの微笑みっていうのは後ろにはね、独裁政権のですね、ある種、作られた微笑みですから。いろんな、国内見てもマスゲームやったりね。それから、よその国行っては同じような格好でですね、微笑みをする。要は人間っていうのは自由な国家であればですね、それぞれに自由に様々に行動するはずですけども、みんな統一された、作られた微笑み。一方で韓国は、自国の選手を引っ込めてまでアイスホッケーのチームにこだわったり、IOCはやはりヨーロッパの国にボイコットされたら困るから、南北融和はオリンピックにとっても有利だと。だからそれぞれがもう最大限政治的な思惑で、このオリンピックというものを利用したようなそういう気がしますね」