時事放談 トップページ 毎週日曜あさ6:00〜6:45
過去の放送 出演者 時事放談「サロン」 テレビプロデューサーの日々
 
 
第六八一回('18年1月28日 放送)
 「突入通常国会」

ゲスト: 村上誠一郎 氏/浜矩子 氏

御厨

「森友問題の佐川国税庁長官。理財局長当時、交渉記録は廃棄したと繰り返し答弁したわけですね。ここに来て記録文書が出てきちゃいました。どうお考えになります」

「記録が出てきたって言うことは大変結構なことだと思います。この人たち、このご本人を始めとして皆さん「記憶にない」ということで逃げ切ろうとしていると。どうも永田町も霞ヶ関界隈も「記憶にない」と言えば良いと。つまりこれは戦略的忘却特区という雰囲気の世界。忘れること特区になっていると思うんですよね。そこに対して、実は記録があるということがぶつけられていくというのは非常に我々にとって心強いことですよね。ここはもう徹底的に追及をしていってもらうことが必要ですよね。そういうところを逃げていこうとしていた人達を、実際に逃がして、それを国税庁長官なぞにして、それを適材適所という言い方をする。適材適所という言葉の意味を勝手に再定義していると思わざるを得ないですよね。この状態のまままた尻窄みにするのではなく、徹底的に追及するということを多いに野党側に期待したいと思いますね」

御厨

「今、浜さんはこうおっしゃいましたけども、自民党良識派の村上さん、どうでしょう。2月には確定申告も始まります。佐川国税庁長官の就任を安倍総理は適材適所と答弁したわけですが。いかがでしょう」

村上

「やはりですね、浜さんも言われているように、籠池さんのほうは証人喚問もされたし、去年からずっと拘置所の中なんですよね。反対側がそれに対して説明責任や立証責任を果たしていないというのは、やはり政治的に見ても公平ではないんじゃないかと。それはやっぱりですね、きちんと国民の皆さん方にはするのが筋じゃないかと。それから今言われたようにですね、税務当局のトップがですね、こういうことで、ハッキリ申し上げて国民に対してね、納めて下さいという説明がつくのかですね。そこら辺は常識を持って判断した方が良いんじゃないかなという気がしますね」

御厨

「これまで廃棄したと言っていた交渉記録がここに来て出てきた。これは村上さんはどうお考えになるか。つまり役所の中で、何が起きているとご覧になります」

村上

「ですからね、色々な経緯があるんですよね、認定の。その書類がないかどうか、それが明らかにされないんだったら、それが妥当かどうかは判断出来ないんですよね。今回は9億のものが1億になってしまったと。その根拠は何か、というのが明らかにされないで、それで国民の皆さんに納得してもらうというのは、やっぱり難しいと思うんですね。それはやっぱりきっちりとですね、行政というか政治としての責任として、是は是、非は非で、私は明らかにすべきじゃないかと思いますね」

御厨

「浜さん、森友問題は昨年の2月に発覚しました。いつまでやってるんだという批判もあるんですが。どうでしょう」

「いつまでもやれば良いと思いますね。これは実態が、真相が明らかになるまでトコトン追及していくというのが当然中の当然だと思います。やっぱり、未来志向とか言っちゃってですね、過去を全て切り捨てていこうという傾向が政治の世界には強いですし、特に今の政府与党にはそういうところがものすごくありますけど、そうではない。やっぱり、全てが明らかになるまでやり続けるというのが基本と言うか、それが当たり前のことだと思いますね」