「私はね、1番危機が迫ってきた時だと思う。この北朝鮮の核ミサイル問題っていうのは90年代初めからあるわけですよね、25年くらい続いているわけですけど。やっぱり今ほど軍事衝突の危険があるときはなかったと思うんですね。それはいくつか理由があるとは思うんですけど。
ひとつはね、だんだん北朝鮮の核技術、それからミサイル技術が上がってきた。たぶん今の状況だとアメリカの東海岸に届くミサイル、1、2年だと言われているわけですね。それでね、私は、北朝鮮は基本的に見誤っていると思うんだけど、アメリカっていう国はね、自分の本土が撃たれるという具体性を持った話になればなるほど、極めて強硬に反応する国ですよ。真珠湾攻撃がそうだった。9.11がそうだった。必ず自分の安全が脅かされたことに対してね、やっぱり軍事的手立てで行動するっていう国なんです。だから北朝鮮はね、アメリカに届くミサイルを開発すれば、それが抑止力になるというふうに言ってるし、たぶん思っていると思うけど、それは大変な誤りだと。むしろ逆だというふうに私は思ってる。だからそういう時期にきてるということがひとつと。
もうひとつは、アメリカのアプローチ自身、常に上からがーっと抑えつけるアプローチなんですね。これは実は日米関係も実はそうだった。だけどね、北朝鮮っていう国は常に大国に蹂躙されてきた国なんですね。ですから、強い力に対する反発力っていうのは、相当強いという事ですね。
それからもうひとつ大きな理由というのは、この問題を扱っているアメリカも北朝鮮も国内の状況と密接に絡んでいるということなんですね。トランプの立場っていうのは相当悪くなってきてる。それに対して外との関係で強さを示すというところがあるし、キム・ジョンウンだって同じなんですね、若い指導者が国内の統治っていうのに強さを見せなきゃいけないと。
最後にね、最後の理由ですけど、私は基本的には北朝鮮の対外発表っていうのは、大本営発表だと思うんですよ。全てのことが脚色されて言われている。だから本質の部分っていうのは隠されているわけですね。アメリカのトランプのツイッターっていうのは、すごく衝動的なんですね。だからお互いが相手の意図を見誤る可能性っていうのはある。だから、もちろんそんなに簡単に戦争、戦闘っていうのは起こるものじゃないけど、私が言うのはね、やっぱり関係者はそういうこと頭に置いとかないと危ないよと。だからそういう起こり得る理由があるよ、ということを前提にして、物事を考えていかなきゃいけないと私は思います」
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