「シリアにね、米国がクルーズミサイル59発打ち込んだわけですね。それとこの北朝鮮に同じ事やるんじゃないかってことが言われますけど、やっぱりそれは違うと思うんですね。なぜ違うかと言うと、シリアの場合に米軍自身とか同盟国に累が及ぶっていう可能性は非常に少なかったわけですね。
今回、北朝鮮に軍事的な行動をとると、全てをせん滅する事は出来ないのでね、仮に先制行動をとっても必ず北朝鮮から撃ち返される可能性は相当と高いわけですね。そうすると、まさに韓国であり日本がその標的になるっていうことは容易に想像ができる。だけどね、こういうことに対して十分な準備をしないで行動をとるということは、たぶんないんですね。
米軍にしたって、ここに5万人いてね、韓国だって2〜3万の兵力があるわけですよ。まさに行動をとる北朝鮮に対して軍事的な行動とるということは、即戦争になるということを覚悟しなければいけない。戦争になるということは、それなりに経戦能力とかね、誰がどの戦闘機をとか。当時ね1994年に危機があった時に、まさにそういう準備がされ出したわけです。アメリカから200数10機の戦闘機がね、日本に来援するという前提。そういう前提をおいてそういう準備をされていた。だからそういう準備をしない限りね、戦争なんて出来ないんですよ。
だから今、新聞資料ではね、危機管理計画を作れと。私に言わせればね、この後に及んで危機管理計画を作るって言う事はたぶんない。あり得ない。もっと前に、平時にね、もっときちんと計画を作っておくべきだと。私はもう数年前から言ってますけどね、そういう必要があるわけですね。そういうね、いざとなったらこういう段取りで米軍の支援をしたり、あるいは難民の対応をしたり、あるいは邦人の救出にこういう手立てを取るということが、計画として存在していることが、北朝鮮が愚かな行動を取るのを抑止するということなんですね。
ですから私は、戦争というものを、今丹羽さんが言われたようにね、偶発的に起こる可能性っていうのは実はあるんですね。ただ、それに対する準備っていうのはしておかなきゃいけないし。私は多分ね、2015年に新しい安保法制が出来た最大のメリットというのはね、こういう、いざ北朝鮮が行動起こした時に、我々が準備ができてるよと、そういう計画作りができるということだと思う。だから私は是非ともそれを真剣に政府は捉えてね、きちんとした危機管理計画を持って、国民に対して、いや大丈夫だよ、自分たちは準備が出来てるんだ、というようなアシュランスをね、してくれるような政府であってほしいと私は思いますね」
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