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第六三九回('17年3月12日 放送)
 「『さまざま』動いて」

ゲスト: 玉木雄一郎 氏/鴨下一郎 氏

御厨

「籠池理事長が辞任をして、小学校の認可申請も取り下げたということですね。これどういうふうにご覧になっています」

玉木

「あの会見を見ましたけれども、あまり申し訳ないって感じじゃなくて、依然として自信満々な感じを受けました。ならなぜ申請を取り下げるのか、これよくわからないですね。

いろんな問題が出てきておりますけれども、やはり補助金の申請にあたってですね、国土交通省に言う時には20数億で多めに言って、大阪府の私学審議会にですね、財務の健全性を見せるときは少な目に言って、あまりコストがかからないように申請し、また空港の騒音の補助金もらうためにはですね、15億円くらいということで。補助金の申請に関して明らかにですね、申請に虚偽があるということがほぼ明らかになってきていますから。

やっぱりこういうことについてはですね、きちんと説明をしてもらわないと国民の納得が得られませんし、特に私これ最初聞いた時に思い出したのはですね、北海道庁開拓使官有物払下げ事件。明治時代の、その後14年の政変に繋がっていくわけですけども。財政法9条っていう法律がありまして、国民の財産っていうのはですね、適性な対価を持って譲渡または貸付られなければならないというのがありますね。これやっぱり国民共有の財産ですから、やっぱり特定の人に安く売られたりとかですね、そういうことはなされないようにきちんとした法律はあるんですけど。

今回のやり取りを見てるとですね、土地はとにかく安く売ろうと、補助金は何かたくさん受け取るようにですね、役所もあげてすごく応援したような印象があるので。これは申請取り下げましたけどね、きちんとした事実解明、真相解明はすべきだと思います」

御厨

「鴨下さんいかがですか」

鴨下

「籠池さんのですね、特殊なキャラクターっていうのも、かなり貢献しているんだろうと思いますね、こういうようなことに。ですから、昭恵さんが名誉校長になったと、こういうようなことも非常に、最大限に利用するというようなこともあって。ある意味で善意の第三者を巻き込みながら、より有利な方に、有利な方にっていうように自分で作っていったと。こういうようなこともですね、考えられるんですが。

いま玉木さんおっしゃったように、じゃあそれに本当にですね、財務省、理財局、あるいは近畿財務局、こういういわば一番堅いお役所がどうして乗ったかなと。こういうようなことについては、やっぱりまだ不透明な部分も多いなというふうに思いますから。最も大事な国有財産をですね、売る場合には本来的に言えば競争入札をして、透明度をあげて、誰からも誹りをうけないようにすると。こういうようなことに万全の注意を払う、本来はそういう役所のはずだったところが、そういうことになっているというようなことについては、政府あるいは財務省もですね、説明責任を負わなければいけないんだろうというふうに思います」