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第六三七回('17年2月26日 放送)
 「『激動世界』と『日本』」

ゲスト: 大串博志 氏/丹羽宇一郎 氏

御厨

「金正男氏殺害事件、マレーシア警察は北朝鮮大使館の二等書記官も事件に関わっていたとして引き渡しを要求していますよね。その一方で北朝鮮は『嘘だ、誹謗中傷だ』と反発していますが。この対立の先鋭化、大串さんどうご覧になります」

大串

「マレーシアやお隣のインドネシアなんかは、北朝鮮と外交関係を何か持つ時の舞台、仲介役になってくれるんですよね。ジェンキンスさんがご家族の方々と会われる時に、インドネシアが舞台を提供した、そういったこともありましたね。

そのような国との間でさえですね、いとわずこのような案件を抱え得るような状況に、本当に北朝鮮の意図のもとになっているとするとですね、これは相当もう国際社会の中での孤立もいとわないと言うか、目的のためには手段を選ばないという方向になっているのではないかというふうに非常に懸念されます。

ここが非常に心配なところで、国内では体制を固めようということかなという気はしますけれども、それがまさに国際社会中のでの孤立化と同時に進むとするとね、非常に私たち懸念を持って見ざるを得ないという感じしますよね」

御厨

「丹羽さん、キム・ジョンナムさんは中国との関係が深かったということですけども。今回の事件を中国はどういうふうに見てるんでしょうか」

丹羽

「中国ともね、チャン・ソンテクという人間が処刑されましたよね、それ以来冷え込んでおりましてね。だから結局今ね、中国も日本も韓国もアメリカもイーブンで、全く人脈がない。要するに話し合いのチャンスがなかなか掴めないんですよ。

それで北朝鮮はアメリカと交渉したい、アメリカと話しがしたい。ところがアメリカはね、自分達は今やルートがないと、だから中国頼むよと、言ってるわけ。中国も今話したように冷え込んでると。つまりどこも人脈がないんですよ。

だからそこで力と力で押して行ったら、必ず予想外のことが、見たくないことが起きる可能性があるから、私は出来るだけ今は中国を表に立てて、日本と韓国と三カ国でよく話し合いをしながらね、出来るだけ力と力で追い込んで行かないように、アメリカにも伝えていかないといかんと思います」