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第六三五回('17年2月12日 放送)
 「『トランプ時代』激動の世界…日本はどうすべきか」

ゲスト: 石破茂 氏/前原誠司 氏

御厨

「石破さん。経済でのポイントはどこにあるとご覧になってます」

石破

「結局、枠組みを作るということになったわけですよね。為替の話も出なかった。ちらっと言いましたけどね、トランプさんがね。これから枠組みを作った。それから、これ80年代の構造協議でもそうで、枠組み作った後に本番がやってくるということですよね。だから、枠組み作るまではいいんですよ。で、これから先じゃあどういう話になっていくのか、為替操作国とは言わないし、そんなこと首脳会談で話することでもないが、実際問題どうなんだいって話になったときにですね、アメリカの赤字が1番中国、2番日本ってことになりましたと。円が安いじゃないかという話は、いやいやいやこのアメリカの赤字はほとんどが自動車で、それも高級車で、アメリカの作れないものでアメリカのニーズがあるから出しているんで、みたいな話になるわけですけども。これからそういう各論に入ってくるんだなって感じですし。TPP抜けたと、じゃあアメリカがもっとも得意とする二国間交渉。そうすると、TPPで我々一応大事なものは守ったつもりでいるんだけども、さあもう一回振り出しに戻りましょうと。豚肉どうしてくれる、牛肉どうしてくれる、と言った時に、私たちはそれに対してどう対応していくのか。国内の競争力どうやって高めるのか。これからもう一度っていうかな、これからが本番っていう気がしますね」

御厨

「いま、石破さんこうおっしゃいましたけど、前原さんどうでしょう」

前原

「ポイントは貿易、そして為替だというふうに思いますね。ペンスさんと麻生さんの間でフレーム枠をつくるということになったわけですけれども。石破さんがおっしゃったように、ここからがスタートというふうに思いますし、過去のTPPやあるいは様々な日米貿易摩擦などを間近に見ていても、これは業界団体がバックにいるわけですね。そうとう厳しいネジ巻き、ロビー活動というものがこれから展開をされるということになりますので、ここは相当覚悟をして強い姿勢で臨まないと、二国間の枠組みの中で自動車とか農産物がこういうものがねじ込まれてくると。そしてまた、為替についてもですね、貿易赤字の問題はここにあるんじゃないかと言ったことを彼らもやってきたわけですけどもね、金融緩和っていうのは。しかしながらそれは、自分のところは横に置いといて、しっかりと対応しないとどんどん押し込まれてくるということになりますので、この枠組みを作ったということは、それはそれで仕方のないことかもしれませんが、ここから本当に気合を入れてやらないと、相当厳しく突っ込まれると思いますね」