時事放談 トップページ 毎週日曜あさ6:00〜6:45
過去の放送 出演者 時事放談「サロン」 テレビプロデューサーの日々
 
 
第六三一回('17年1月15日 放送)
 「『激動世界』の中で…」

ゲスト: 二階俊博 氏/漆原良夫 氏

御厨

「トランプさんはトヨタのメキシコ工場計画をですね、「とんでもない」と批判をしたわけですが、二階さんこれはどうご覧になります」

二階

「批判をする方がとんでもないのであってね、日本はちゃんと国際的なルールに基づいて、また相手の国からもなにかしらの進出の要請を受けて、進んでいってるわけですからね、これは何と抗弁しようが相手の側に非があるんですよ」

御厨

「漆原さんいかがですか」

漆原

「短いツイッターという、140文という言葉。反論ができないわけでありましてね。果たしてトヨタが今までアメリカに対してどれくらい投資をして、どのくらいの雇用を、アメリカの人の雇用を確保したか、採用してきたか。この辺ご存知なのか、ご存知でないのか。それから今度1兆円更にやろうとしている、こういうことをご存知ではないのかなっていう気持ちがしますよね。そういう意味では、やっぱりツイッターの短い言葉で反論するんじゃなくて、できるだけ早く、大統領になられたらできるだけ早く、首脳会談やってみたり、関係者の会議をやってみたり、本当に気持ちを聞かなきゃいかんなというふうに思ってます」

御厨

「こういう人を相手にTPPをやるべきだと説得できますかね」

漆原

「この、TPPやることによって、どのくらい日米の、あるいは12か国のね、利益になるのか。大変なGDP、世界のGDPの4割の市場を、自由で公正な市場を作ろうということでやってきたわけですよね。それをアメリカが損するから駄目だって言うのは、非常に乱暴にすぎるし。どのくらい今までのことをご理解頂いているのかな、ということを逆に心配しています。従ってやっぱり、日本はむしろアメリカにプラスになるんだということをですね、説得を申し上げなきゃといかんのじゃないかというふうに思います」

御厨

「トランプさんはそれから米軍の駐留費について、同盟国が全額負担すべきだなどとも言っていてですね、日本に負担増を求める構えですが、二階さんこの点はいかがでしょう」

二階

「日本のためにだけやってくれているというふうに、自分たちに都合の良いような理解をしてるから、こういう発言が出てくるんであってね。これは日本のために、アメリカのために、両国のために、お互いに長い期間かけてこういう制度を編み出してやっとるわけですからね。昨日今日大統領になるからとか、なったからっていうことだけでね、そんなことを一方的に大声立ててヒステリックに言って歩くのがね、大国の大統領のとることか、ということ。もうちょっと穏やかに話し合っていきましょうよということになるんじゃないですか」