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過去の放送 出演者 時事放談「サロン」 テレビプロデューサーの日々
 
 
第六二二回('16年11月6日 放送)
 「イロイロ大丈夫か…」

ゲスト: 玉木雄一郎 氏/武村正義 氏

御厨

「さあ、玉木さん。この会場の見直しをめぐるドタバタ。どうご覧になってますか」

玉木

「そうですね、私もオリンピックに関わる予算のことは国会の予算委員会でも取り上げたことがあるんですね。元々、立候補ファイルという最初に予定していたそこにはですね、7000億強だったのが、2兆になるんだか3兆だか。これ、大臣に聞いてみたんです。トータルいくらかかるのか分かる人いますかと聞いたら、誰も答えられない。それで今もなおですね、このオリンピックにどれだけのお金がかかるかを知る人は誰もいません。この、4者協議となってますけど、IOCが加わってですね、日本の国内では3者でやっています。国と東京都とそして組織委員会と、大きくこの3者が対応するんですが。それぞれにやってるんですが、全体の予算と全体のスケジュールを一元的に管理している組織がどこにもないんですね。このことはやはり問題なので、4者で集まることは良いんですが。結局、その責任主体を明確にしないと、また同じようなことが起こってしまうんではないのか、ということを心配しますね」

御厨

「武村さん、オリンピックっていうとワクワクする感じだったものがですね、どうも税金の使い道を心配する感じになってますが。どうでしょう」

武村

「そうですね、国民の印象は何だかちょっと複雑になってきてますよね。小池さんが3つの会場の見直しを具体的に提起されたのは、これは良かったと私は思いますが。440億円くらいですかね、上手くいけば削減出来そうだというのも一定の評価をしてもいいと思いますが。今、玉木さんおっしゃったように、問題は全体の経費がどうなるのか。巨大な3兆円なんていう数字が一人歩きし始めていますからね。なんでそんな金がかかるんだよという疑問をですね、オリンピック全体に対する疑問を国民も感じ始めているし。世界中が、こうなるともうオリンピックやりたくないと、どんどん8年後の候補都市が辞退をしているんだそうですね。だから、そんなオリンピックをやるところがなくなるほど、金がかかるオリンピックという印象は良くないと思いますね。だから3兆円を国と都で大胆な見直し、削減に手をかけて欲しいと思いますね」