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過去の放送 出演者 時事放談「サロン」 テレビプロデューサーの日々
 
 
第六〇〇回('16年5月29日 放送)
 まもなく6月1日
 ゲスト: 武村正義 氏 / 片山善博 氏

御厨

「まあ、次から次へと出てまいります。舛添都知事は先々週の会見で、第三者の弁護士を選んで厳しい調査をしてもらう。これの一点張りでありました。その後、第三者の調査は始めましたが、名前は言えないと。金曜日の会見では、一日も早く結果を出して頂きたいとお願いをしていると。こういう話でございます。さあ、武村さんどうお考えでしょう」

武村

「とにかく、舛添さんもうちょっと正直に、素直に対応されたら良かったのになと。私たち二人とも知事を経験しましたからね、そういうことも含めて。私はその一人として、そう思って見ているんですけど」

「まあ、確かに私どもも、私は12年ちかく知事をやりましたが、いろんな公の金を采配してきましたし、また交際費も含めて、飲食等々にも交際費を使った、税金を使ったこともありますから。100%私は潔癖だった、何一つ間違いはしませんでした、という自信はありません。振り返って全部、克明に過去をチェックしたら、これはちょっと問題あったな、これは使い過ぎたなとか、これはやめた方が良かったな、って思うことが結構ある思うんです、私にも。そういう立場で言うんですけど、それにしても、舛添さんのこれ、続々、まだ全部じゃないですけどね、出て来たケースっていうのは、ちょっとやっぱり公私混同があまりにもはっきりし過ぎてるっていうか」

「これはもう法律っていうよりも、常識でちょっと判断したら、これはやっぱり度を越している。家族で正月に温泉に行ったのを交際費で払おうなんて、これはもうイロハのイで、それはあってはならない。そこでまた弁解として会議もしたんだ、なんこと言わない方がいいのにですね。あれは間違っていました、これは取り消しますって言った方が良いのに。何かそういう理屈をおっしゃっているところが余計分かりにくくしているし。フェアじゃないなと。今からでもやっぱり舛添さんに言いたいのは、是非、正直に率直にきちっと整理して、おっしゃったらどうですかと申し上げたいですね」

御厨

「片山さんこの対応についてどうでしょう。これではなんだか、反発は収まらないような気がします」

片山

「これはもうどんどん、疑惑とか疑念が広がるばっかりで収集つかなくなりましたね。ご本人は恐らく、緻密な方ですから、周到にいろんなことされてるんだと思います。収支報告から始まって。ところがどうも中途半端で、聞かれても答えられない、というような面が目立ちますよね。その時にいろんな弁解というか、それを言われるんですけど、それが全く聞いてる方に腑に落ちないんですよね。だからこれがとどまるところを知りませんよね」

「例えば、美術館ばっかり行ってるじゃないかって言われてね。いや、これはオリンピックの時の共通鑑賞券を企画するんだって、それで「なるほど、そうですか」っていう人は誰もいないですよね。その辺が私ちょっと、舛添さんも周到な割には、かなりこう、失礼ですけどね、やっぱりずれてるなって気はしますね。こんなことずっとやってると、とどまることを知らないですよね。さっき武村さん言われたように、どこかで虚心坦懐、素直になられるべきだと思いますね」

御厨

「絵画をネットオークションでも購入している。そういう事実もありますけどね」

片山

「趣味でね、個人でやられる分にはなんの問題もないと思いますけどね。これが政治資金を使っていた。で、そこには回り回って我々の税金に由来する政党交付金が入っていたってことになりますとね。いささか問題が大きくなりますよね」

「しかも、政治資金で買ったものを今はどうしているのかって説明されなかったですよね。国際交流に使っているんだって言うならば、全部すぐに出てこなくても、例えばどこそこの誰それにあげたとかですね、そういうふうなことが、1つ2つ出てきてもいいんですけど。一切それ出さないで、第三者にしか言わないっていうのは、いかにも変でしょ」

「だからもう明らかにね、舛添さんの説明責任は破たんしていますよね。そうすると、やっぱりこれ蓄財したんじゃないかとか、そういうふうに勘ぐられても、やむを得ないですよね」