時事放談 トップページ 毎週日曜あさ6:00〜6:45
過去の放送 出演者 時事放談「サロン」 テレビプロデューサーの日々
 
 
第五九一回('16年3月20日 放送)
 「迫る『選挙』をどうする」
 ゲスト: 二階俊博 氏 / 漆原良夫 氏

御厨

「さあ、まずは取り沙汰される参議院選挙と同日の衆議院の解散総選挙ですが。二階さんはどう考えておられるか。可能性が高まっているという見方もありますが」

二階

「今、政治に関心が深い人は、どこへ行っても同時選挙があるかないか、このことを言われるわけです。我々も、私はもっと早い時期に同時選挙も当然考えておくべきだということは、私の同士達に対してね、やっぱり注意を喚起しておく必要もあるという思いもあったんです。最近はうかうか言うとね、いよいよ。ということになって。さらに同時選挙の勢いを増していく事になりますから、この頃は私はもう慎重に慎重にしておるんですよ。だけど今の状況、環境を見ているとね、同時選挙があってもおかしくないなという条件整備をしているんじゃないかと。そういう子と言われる人もおりますが、私も全く否定はしていないです」

御厨

「なんとなくそんな感じだということですかね。漆原さんはどうでしょう。公明党はダブル選挙に慎重であるという見方もありますが」

漆原

「山口代表から総理の方にダブル選挙は慎重にやるべきだという話はさせてもらってます。その上で、14年の解散総選挙。あの時、総理も我々も17年度10%に上げる時に、上げるまでの1年半伸ばさせて頂いて、その間にきちっと10%上げても耐え得る経済状況にしますっていうのが選挙公約だったわけですね。ですからやっぱり今、総理もいろんな事をおっしゃってますけども、そこに向けて10%上げられるような経済状況にしていこうという事でご努力されている。今回の予算も私はそのひとつだろうというふうに思っております」

御厨

「さあそして、やにわに消費税の引き上げの先送りが取り沙汰されています。二階さん、どうでしょう。ここに来ての有識者の意見交換では景気があんまり良くない中での消費税の引き上げはよくないという、そんな話も出ているんですが」

二階

「よくないと言われている人を色んなところへ画面に登場させて、やるべきでないというのを盛んに幕を張っておりますけどもね、それはそれでひとつの手法ですよ。それはそれで手法としては私どもは結構だと思いますけども、今そこへ踏み切るべきかどうか、これはもう少し時間がありますから、熟慮すべき事だと思います」

漆原

「私は先ほど申しましたように、10%に上げる環境整備をするという、これに向かって総理は進んでらっしゃると。したがって予算を一日も早く上げて執行すること。場合によっては経済対策があるのであれば、それも考えること。そして今年度末には上げてもいいという状況作りが出来るかどうか。ここが一番大きな山場にさしかかっているんじゃないかと思うんですね」

御厨

「一方で、今回の引き上げは、増大する社会保障費への使用が決まっていて、見送るとそこへの影響があると言われてますが、二階さんこの点どうでしょう」

二階

「見送ると、色んなところへ歪みが来ますよね。ですから、そこも頭に入れながらやっていかなくてはいけない。しかし、今の総理は政局運営には相当自信を持っておられますから、バタバタしないで先を見通してご判断されるだろうと。今のところ党内、あるいは党の役員会、皆総理のご判断に賛意を表して、決断には従っていこうという状況ですね」

御厨

「漆原さんいかがですか」

漆原

「色んな工程表が10%ということで出来てるわけですね。例えば年金を25年間まだ積んでいなかった。だけど今回25年を10年に短縮して年金を受け取れるようにしようという事も入ってるわけですね。そういうことも出来なくなってしまう事になりますよね、ですからそれを期待されてた方には誠に残念な結果になるんじゃないかと思いますんでね、出来るだけ工程表に従った形で出来るようにすべきだと思います」