「コンスピラシーっていうんですよ、この共謀罪は。昔は人々が集まって、集まる事自身が問題だという国もあるんだけども、集まって批判的な事を考えてるとか、そういう相談をしたという事で引っかけていったと。だから労働組合結成なんて程度の話でも犯罪だった時期もあるわけでね。
それから共謀罪は、よく使われるのは陰謀をやったと。だからそれは陰謀だから良く分からないんだけども、時の政府とか権力によってはですね、これはよからぬ事をやってると、これは殺す事までも考えてる、という事をでっちあげてというか。そういう冤罪の温床になってた部分もある。
だから、歴史的な裁判とか冤罪とかを見るとやっぱり、あいつはよからぬ事を考えてるだけでも犯罪にする。あるいはそれを喋っただけでも犯罪にしたい、演説をしただけでも犯罪にしたい、皆さんそうでしょと。で、魔女裁判的な人民裁判をやるとかですね、そういう事との繋がりが今まで随分多かったもんだから、歴史的に。
だから、日本においてはやっぱり行為がなければ犯罪にしないんだと。つまり行為がある、行為も既遂と未遂、それから予備、それから謀議と、こういう順番なんだけども、謀議のところだけで行為が何にもないのにこれを犯罪にするのかというのはですね、刑法と刑事訴訟法の大問題なんですね。
で、イギリス系の国というのは割とコンスピラシーというのは元々イギリス発祥と言われてるんだけど、イギリス系の国は割と簡単にとってくると。ミャンマーも民主化されて選挙になってスーチーさんが勝ったという事なんですが、たった4,5年前までは人々が集まる事自身が犯罪だと。だから人々はですね、集まって議論して話合うという習慣があまりないんですね。で、集まって話し合って議論する習慣がないところの人間の進歩というか、ないわけですよね。そういう、共謀罪というのはどちらへ転んでも大変な事になるという事は分かって議論をしないといけないと」
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