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過去の放送 出演者 時事放談「サロン」 テレビプロデューサーの日々
 
 
第五三九回('15年3月8日 放送)
 「進む予算審議」
 ゲスト: 藤井裕久 氏 / 片山善博 氏

御厨

「さあ、片山さんは元総務大臣で政治とカネの問題にお詳しい訳ですが、まずは辞めた西川大臣ですけども法律的に問題はないと答弁していましたけども、それをどう思われます」

片山

「まあご本人は国会審議に迷惑かけないようにという事でしょうけども、本当に問題がないのであれば辞められることはなかったと思いますね。何か納得の出来る説明もないまま、そそくさと辞められたという印象ですね。ですから何かやはり表面的にはああ言っておられても、心に思い当たることがあるのかなと推測せざるを得ない」

御厨

「藤井さん、今回辞任にあたって、西川大臣が「わからない人にはわからない」こういう言い方をしたことが反発を招いていますが。これどういう風にお感じですか」

藤井

「その通りだと思いますね。やっぱり、自分に、今、片山さんの言われたように、なにがしかの非があるわけですよね。それは、なんか高飛車ですよね。この話は非常に、私は残念だと思いますし。まあ内閣のおごりの一環のような気がいたしますね」

御厨

「さあそして補助金を受けた企業から献金については知らなかった場合にはもしくは研究などへの補助金が、補助金なら法的に問題はないということですね。これ、安倍総理から民主党の岡田代表まで次から次へと名前があがったこのことを片山さんどうお考えです」

片山

「私いろいろと感想があるんですけど。あの、ひとつはですね。こんなに企業に補助金が出ていたのかっていうのを改めて思い知らされましてね。企業もその零細企業ならまだしもちゃんとした上場企業で当然自立されてると思うような所がまあ補助金まみれみたいになっている。そこからまた小まめに政治家のみなさんが政治献金を集めてるって言う。その実体に少し驚かされましたね。あと、もともと政治資金規正法っていうのはよくザル法って言われますけどもグレーゾーンっていいますかね、それが非常に多い訳ですよね。そこ、どうするのかっていう問題もあるのですけど、あの私はやはり法律で事細かく律するという訳にはいきませんからその曖昧な所は政治家の皆さんが良識で持って良くいいますけども昔から言いますけど李下に冠を正さず。瓜田に履を納れず。こういうことをやはりやられなければ、今のように違法でないからいいだろうってことになりますとね、政治不信ていうのは嫌でも募りますよね」

御厨

「いかかでしょう。藤井さんはどういう風にお考えです」

藤井

「だいぶ昔ですけれどね、未納三兄弟というのがありましたな。あれを連想しちゃうんですよね。あの時ですね、今の現職の大臣もいるんで名前は言いませんけどね。その未納三兄弟だったわけですよ。それに対して菅さんがですね、その未納三兄弟という時にやったわけですね、お前もあるじゃないかという話になったわけですね。ところがこれは、行政のミスでちゃんと払ってたんですね。まぁこれも笑い話みたいな。それからもう一、福田康夫さんがね、自分から私はやりましたと言って辞職しましたね。こういう例を見ますとね、まあ片山さんも言われたとおり、自ら襟を正すという意味においても、自分は調べてこうだったと明確にすることと、それが出来ないならば国会でやらざるをえないというのが二つで、やっぱり責任は感ずる人は辞めてもらいたいと思います。それからね、もう一つは知らなかったというのはおかしいと思うんですよ。知らないでしょう、きっと。だけれどもね、会社の社長とか、病院の院長さんは全然知らないことでも辞めてますね、ある種の違法事件があれば。このことを見習って欲しいですね、政治家も」