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第五二〇回('14年10月26日 放送)
 「波乱!『臨時国会』あと1か月」
 ゲスト: 石破茂 氏 / 藤井裕久 氏

御厨

「さあ、政治改革。この問題ではかつて石破さんも活躍をされて「政治とカネ」の問題には精通している訳ですが、まずは小渕さんの政治資金をめぐる問題について、どういうご印象をお持ちですか」

石破

「これから小渕さんが言っているようにね、第三者を入れてきちんと検証しますという事ですから、あれこれコメントはしませんが。政治改革って言うのは、要は同じ自民党同士で競っているとやっぱりお金がかかっちゃいますねという事で。有権者が政権を選ぶ、そういう選挙制度にしましたと、そうであれば公費助成しましょうと、そうであれば公職選挙制は厳しくしましょうと、この3点セットだった訳ですよね。私も中選挙区制で3回選挙しましたけどね、当時に比べれば本当にお金かからなくなりました。そして政策で競うようになりました。だから実際のことは分からないけど、そういう色んな旅行をしたり、あるいはワインを配ったりしなくても小渕さんほどの政治家であれば、政策で競って当選できたと思います。ですから、政治改革の趣旨って言うのをもっときちんと徹底すべきだし、公費助成を受ける者はそれなりに、それ以上にきちんと政治資金については透明でなければいけない。自分に対してもそう思いますね」

御厨

「なるほど、藤井さんいかがですか」

藤井

「私が言おうと思ったことをちゃんとおっしゃったから、何も言うことありませんが。これまさに自民党の最後の出る最後に時にですね、政治改革本部があって、今のようなお話でやってきた訳なんですよ。形としては細川内閣でやったことになっておりますけども、その前から議論された事の通りに動いてきてたはずなんです。私は自民党の議員の方と小選挙区になって話をしましたら「やっぱり金が安くなった」と。と言うのは中選挙区だと三カ所くらい事務所を置いてるのが一カ所で済むんですよね、まずは。そういう事を含めて全く変わってきたと私は思っております。これは石破さんのおっしゃる通りだと思っております。まあ女性の話というのはね、私は個々の話は問いませんがね、箍が緩んでくるのはどこも同じなんですよ。続けば必ず箍が緩む。そういうことを自民党の偉い方でも言ってらっしゃいますよね。それをしっかり締め直さなきゃいけないとおっしゃってますが、現実にはですね、もう自然の成り行きなんですねこれ。と、私は思っています」

御厨

「なるほど。石破さん、ちょっと今出ましたけども、未だに地元有権者を連れて観劇会ツアーね。これ、先ほどの石破さんの話だと、そんなことしなくてもって話なんだけど。なぜ、それをやっちゃったんでしょう」

石破

「だからそれは彼女がこれからね、解明すると言っているんで、私があれこれ言う事じゃないんだけども。彼女がお父様から引き継いだ地盤もあり、そして若くて有能で清新で、って事もあって自民党の期待の星ですよね。だから選挙云々って言うよりもやっぱり日頃からお世話になってる人達に何か喜んでもらいたいと言うね、それを贈答文化と言うかどうかは別として、やっぱり日頃お世話になっているよね、選挙の時には色々とつらい思いもして頂いてるよね、ありがとう、と言う事なんですよ。それはなんとなく人間として、お世話になってる方に何かお礼をしたいなっていうことはあるんだけど、それはあえて、それを押さえなきゃいけないと言うのは政治家にとってつらい事なんですけどね。でも喜んでもらいたいし、お世話になってる人にお礼はしたいし、だけどそういうのを乗り越えなきゃいけないよって事なんですよね、ましてや公費の助成頂いてますし」

御厨

「なるほど、この点は藤井さんいかがですか」

藤井

「全く同じような意見なんですけどね。どうしても言いにくいけれども、自民党が長い間、築いてきた文化の延長なんですよね。ですからね、自民党の人が皆そうではないんですよ、だけどそういう伝統を引き継いでますから、例えば自民党を離党した方で もそういう残滓が残ってる人がいますね。新しい人は全くやっぱり違った世界なんですよ。これが切り替えの最中なんですね。残念ながらね、本当はそこで物事が変わったんだから変えなきゃいけないと言う認識は、やっぱり決意してるんじゃないかと思いますね。それは自民党だけが持ってる文化ですから」