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過去の放送 出演者 時事放談「サロン」 テレビプロデューサーの日々
 
 
第四九二回('14年3月23日 放送)
 「駆け引き激化の中で。そして4月から」
 ゲスト: 丹羽宇一郎 氏 / 増田寛也 氏

御厨

「アベノミクス一年過ぎました。日本の景気は良くなっているんでしょうか」

丹羽

「少なくともね、第一の矢、第二の矢はほぼ想定通りですね、多少の上下あるでしょうけど。問題は第三の矢がね、成長戦略というものが見えてこない。これはひょっとすると、経常赤字そんなには続かないと思いますが、これを上手く処理しないと一番の問題は国債を買う人が恐らく減ってくるかもしれない。もうすでに銀行に強制的に買わせようという話が出てますからね、これ非常に危ない事なんですね。従いまして、この色んな金融の問題、財政上の問題もありますんで、このところが日銀も慎重に対応して、私も申し上げたように経済の本道に立ち返って、経済構造が変わってるんだから、どのようにしてこの構造を乗り越えていくのかと言う本道に立ち返った政策をうたないと恐らく日本の将来はちょっと危なくなるかもしれませんね」

御厨

「増田さんね、増田さんは政府の産業競争力会議のメンバーでらっしゃるんですけども、どうなんでしょう、今後の成長戦略のポイントっていうのは」

増田

「よくね、岩盤規制に穴あけろと言ってますけれども、確かにねスピード感などが徹底的に足りなくてね、構造改革に対しての。で、医療の改革も昨年国民会議の方で提案されたのは4、5年がかりでやっていくプロセスなんですね。ですから法人税にしても、私は高いと思うんですけど、ただ単にそれを引き下げるとどういう事になるかと言う事をきちんと分析して、大企業は恩恵を受けるかもしれませんが、中小にそれがあまり影響してないってところがものすごい問題だと思うんですね。ですから、よくイノベーションって言いますけど、成長戦略を一方でやるのと同時に、やっぱり科学技術とかね、日本の日本人の頭脳に立脚したようなそういうところをもっと生かすようなそういう政策を大胆に進めることがあるんじゃないかと思いますね」

御厨

「それは政府では今後どんどん打ち出していくって感じですか」

増田

「打ち出してほしいんですが、ただどうも見てると縦割り過ぎて。予算が各所に全部分解されてちょっとずつそれぞれの所をみてる感じになってますね」