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第四八六回('14年2月9日 放送)
 「スタート国会本格論戦」
 ゲスト: 片山善博 氏 / 野口悠紀雄 氏

御厨

「この3か月間で見ると、年末までの上げ幅とが、この乱高下、なんか怖いなと言う感じしますけど、従来はこの株高で安倍政権を支えていたんですね支持率高く。これ、どういうふうにご覧になります」

片山

「そもそもですね、株っていうのは上がったり下がったりしますよね。しかもそれは企業の業績もあるし、勿論日本経済全体のこともありますけど、個々の企業の業績もあるし、それから日本だけじゃなくて世界がひとつのマーケットに事実上なってますから、日本以外の事情でも動きますよね。にも関わらず、日本の株が上がったら政権が人気が出て、下がったら支持率が落ちると言うのは誠に変な話だと思うんですね。私はだから、株によって政権の評価と言うものを一喜一憂するかの如く決めるのは間違いではないかと思うんですね。だから政権が、ほら株が上がったでしょ、アベノミクスで株が上がったでしょ、だから良い事やってるでしょと言うのも変だし、ほら見ろ下がったじゃないかと、やっぱりダメなんじゃないかと言う評価も正しくないと思いますね」

御厨

「野口さんどうなんでしょうね、会社の業績と言うのはよくなっているのかなと思いますけども、どうしてこれほど乱高下するということになりますか」

野口

「今、片山さんがおっしゃった通りでですね、円安っていうのも日本の経済政策でそうなったと言うよりは、むしろ日本の外の事情なんですね。つまり国際的な投機資金が色々動く、この影響なんです。ですからこれまでの円安も別に安倍政権がやったからそうなったんじゃなくて、外の事情です。具体的にはユーロ危機がですね、11年、12年頃かなり危なくて資金が日本に流れ込んで、それで円高になった。それが止まったんですね、それでこういう円安になった、と言う事だと思います。ですから今年になってからちょっと円高にいってるっていうのも、やっぱりアメリカが金融緩和政策を縮小するというので、その予想で新興国から資金が流れ出してる、それが日本に流れこんでる可能性があるんですね。ですから全く外の事情だっていうのが重要だと思います。ですからさっき片山さんがおっしゃったように、株が上がったから政権が良いでしょっていうのは全くおかしな話なんですね」