時事放談 トップページ 毎週日曜あさ6:00〜6:45
過去の放送 出演者 時事放談「サロン」 テレビプロデューサーの日々
 
 
第四四五回('13年4月21日 放送)
 「予算の通過」の後は…
 ゲスト: 野中広務 氏 / 増田寛也 氏

御厨

「東京でバスなどを24時間運行しようということです。野中さん、これどうですか、このアイディアは」

野中

「まあこれは、ひとつのアイディアだと思うけれども、やっぱり事業者が東京都であるから、東京都とよく詰めてやっていかなければならないし、労働過重が事故に結びつく訳ですから、そういう点を十分配慮していかなくてはならないと思うんですね。

また、大阪の法人税の減税というのはですね、特区を税に求めていくというのは、私はやっぱり筋が違うんじゃないかと、そんな気がしますね。特に民間委員にですね、竹中平蔵さん、三木谷さんっていう委員さんが、産業協力会議に入ってらっしゃいますね。小泉さんの時に、またあの人たちが民事再生を含めた問題に意見を言われてですね、もうゴルフ場をはじめとして、いわゆる会員に犠牲をしいて、全部民事再生にもっていって、法人税が必要とならなくなった。こういうことをね、参考にして、こういう人たちが入っていることに私は一つの危惧を感じます」

御厨

「要するに、それを推進している人たちの問題ですね。 増田さんどうでしょう」

増田

「あの、特区っていうのは、こう色々副作用があるかもしれないことを実験的にね、どこかでやってみて、よければ全国展開しようという。こういう考え方がひとつあるんですよね。ですから、国民が望んでいることだけど中々実現できないことを、もっともっといろんなアイディアを入れてですね、やるっていう。それは私すごく意味があると思うんですが、一方でですね、格差をつける制度であるわけですね、特区は。他では認めないけれどここでは認める。

ですから私は、今、野中先生がおっしゃったように、特に税っていうのは非常に公平性が求められること。それを大阪だけで、まあこれはひとつのアイディアでしょうけども。大阪だけで法人税をガタっと減らすというのは、これはやっぱり国民的な議論をしたら到底耐えられないんではないかというふうに思うんですね。ですから、なにが特区で実現できるのか、最終的に国民一人ひとりにその果実が帰着するようなですね、一部の人たちだけにその果実が行くようなことがあっては絶対実現できないだろうと思いますね」