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第四四三回('13年3月31日 放送)
 「安倍政権3か月」
 ゲスト: 鴨下一郎 氏 / 水野和夫 氏

御厨

「最高裁の判決が秋にも出るということですね。1票の格差を減らす、いわゆる定数是正というものと、消費税増税に向けて議員みずから身を切るという定数削減の二つがあるわけですが、この0増5減の定数是正の法案というのは、いつ出して、今国会中に成立させるのか、いかがでしょう、鴨下さん」

鴨下

「28日にいわゆる区割り審から答申がありました。ですからこれを受けまして、政府でこれから12日ぐらいの週に国会に提出されるというふうに思っています。これは確報ですから。そうすれば、その後は今度は私たち国会の仕事として、一日も早くまずはこの2倍以下にすると。こういうような意味においては、与党も野党もなく協力していただいて、そして一日も早くこの法律をまず上げるということなんだろうと思います」

御厨

「ただ、一方で野党の動き次第では、与党は衆議院の3分の2の再議決をするといううわさもありますが、これはどうでしょう」

鴨下

「私はきっと、0増5減の法案については本来的には選挙の直前に、多少どたばたでしたけども、民主党も賛成して、上げた法律に基づいての区割り確定ですから、最後はきっと賛成してくださるんだろうというふうには思っています」

御厨

「なるほど。さあ水野さん。それにしてもこの1年9カ月も何も結果を出せずに来てしまったという、この国会の状況というのを水野さんはどうごらんになるでしょう」

水野

「やはりこれは政治が、人々の期待に対して、この5〜6年間ですか、毎年1人ずつ総理が交代する。それは今の社会構造、あるいは経済構造にいろんな問題があって、それに対して政治がうまく答えを出し切れていない、そういう現象の中の一つがこの定数是正じゃないかなと思います」

御厨

「なるほど。もういっぺん鴨下さんに伺います。定数削減は自民が30減、そして民主が80減と言っていますね。結構差がありますけれども、自民党としては成立に向けて妥協の余地とか、あるいはそういう調整とかというのはどうなんでしょう」

鴨下

「もちろんこれは各党のそれぞれのいわば運命を決めるような、こういう法律ですから、定数削減についてはまず私たち与党で、自公で今回合意しました。これを受けて、その30減を今度は民主党さん、あるいは今回は維新の方々もいますから、そういう人たちにまず、こういう法案がありますということで、与党案としてお示しして。それでまあ、それぞれ野党も温度差あるようですから、それは最終的に全員の合意形成をするという、こういう作業をできるだけ、これはまた定数削減の法案としてつくっていくと。これは政治の責任だと思っています」