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第四三五回('13年2月3日 放送)
 「突入、国会論戦」
 ゲスト: 野中広務 氏 / 高村正彦 氏

御厨

「野中さん、TPPが話題になるわけですね。オバマ大統領は日本の参加を望んでいるわけですが、どうしたらいいでしょう」

野中

「非常に難しい話ですが、先進国としてこの課題に答えていかなくてはならない、そういう問題があると思うんです。これに影響を受ける農業を初めとする、そういう施策が裏づけでなければなりませんし、流れはわかっているけれども、どうしても4月の参議院選挙で安定した参議院の勢力を得るまで、やっぱり安倍さんの発言はトーンダウンしている。そういうように慎重にやっているという感じは受けますね」

御厨

「なるほど。高村さんはいかがですか」

高村

「キャンベル国務次官補が来たときに、日本はどうするつもりだと、言いますので、それはアメリカ次第ですよと、アメリカがハードルを下げればそれは入れますよ、ハードルを下げなきゃ入れませんよと、こう申し上げたんですが」

 「これは、日本の初動がものすごく悪かったです。菅さんがダボスに行って、平成の開国を行うんだと。日本は今まで閉ざされていました、これから開きますと、それでTPP加入を検討しますと。外交の最高責任者が、我が国は閉ざされていました、これから開きますで、どうやって外交交渉をやるんですか。こういう外交交渉というのは、お互いに、おまえの国は閉ざされてるじゃないか、もっと開けよと、おまえの国こそそうじゃないかと。これが外交交渉なんですよね」

 「だから、TPPに入れてください、じゃあ入れてやるならこういう条件をのめと、対等でない交渉に最初からなっちゃったということが、日本の国益を損ねたと思うんですよね。アメリカは日本に入ってもらいたいんだから、本来、対等の交渉ができるはずだったんです。それが対等の交渉ができないで、アメリカの上院とか、あるいはいろんな業界から、日本が入りたいならこういう条件を立てろと、こういうようなことを言われていると」

 「こういう条件の中で私たちは、聖域なき関税撤廃を前提とする限り交渉参加に反対するという公約をしたわけです。だから、安倍総理が胸を張って国民に対して、聖域なき関税撤廃を前提としていませんよと言える条件がとれるか、とれないかと、こういう話です 」

御厨

「わかりました」