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第四二三回('12年11月11日 放送)
 「動く世界の中で〜なら、日本の政治をどう動かす」
 ゲスト: 仙谷由人 氏 / 石破茂 氏

御厨

「仙谷さん、今の支持率を見て、民主党の場合はかなりの大量の落選者が出るだろうと予想されてる。そこで解散をするという決断を、野田さんができるのかどうか」

仙谷

「やっぱり党の代表として、幹事長ともお話しされるでしょうから、それは一つの考慮する材料になると思いますね。支持率からいえば、どうしても後ろ向きにならざるを得ないでしょうね、解散権を持つ人としてはね」

御厨

「なるほど。石破さん、そこで伺いたいんだけど、仮に野田さんが決断したとしても、今のお話だと、民主党内の多数というのは、やっぱり先送りに行くという状況の中で、どうしたらいいんでしょう」

石破

「解散は総理の専権事項ですから、誰がだめと言おうが何と言おうが、反対する閣僚がいれば罷免すればいいだけの話でしてね。与党の幹事長は、そんなものを妨げる力はないんでね。私たちが当選2回のときかな、海部さんが「重大な決意」と言って、小沢さんがそれをひっくり返したことがありますがね」

仙谷

「それから羽田さんが解散しようとして…」

石破

「これも小沢さんがとめた」

仙谷

「小沢さんがとめた」

石破

「だから、小沢さんと組んでとめようということを輿石さんが考えてるとすればまた話は別なんですけど、もうそういう呪縛からは解き放たれないと、日本の政治はいつまでたってもこんなことが続きますよ。ねじれの話にしても、野田総理が提案をしておられる。じゃあ、予算と特例公債、これをセットにするというのは一つの考え方であって、どっちが与党になっても、こんなことばっかりやってていいんですかということはあるわけですよね。

そして直近の民意が示される、衆議院において示される。そこは参議院にも大きな影響を与えることですよ。ですから、どっちが与党になっても、ほんとに国民から見て不毛な争いと見えるようなことはやめましょうやということは、選挙の前にそういう合意はあるべきなんでしょうね」

仙谷

「ただ、これはほんとに、この間難しかったのは、僕と石破さんがこうやって話しすると、そうだねと、そうしようねという話にもう、なるんです。なるんだけども、独立した院、ハウスが独立してるところは必ずしもそうはならない。この議論が10年ぐらいは出てるんですよね。だから、これはもう、ほんとに双方とも――ちょっと大きい党が、やっぱり衆参含めてグリップするというか、マネジメントできる政党にならないと、何ていうんでしょう、政治が国民によくわかるように動いていかない。このことが続くんじゃないでしょうかね」

御厨

「それは、よく言われている衆議院と参議院の関係ですよね」

仙谷

「はい。だから、憲法上変えればいいんだけど、あるいは事実上、予算と、この問題だけは、3分の2条項の憲法上ある問題は、それに付随する重要関連法案は、党として議論をすればそれでおしまいと。院が違って、そこで抵抗するとこれは政党としてやめましょうという、このルールがつくれないといけないですね」

御厨

「ありがとうございました」