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第四一七回('12年9月30日 放送)
 「さあどうする」〜「新民主」VS「新自民」
 ゲスト: 藤井裕久 氏 / 石破茂 氏

御厨

「赤字国債と1票の格差。石破さん、これはどうなさいます」

石破

「どの党が政権党であっても、憲法違反の状態があっていいはずもないでしょう。そして特例公債というものを発行しなければ予算の執行はできないわけです。ところがもう一方に、「近いうちに解散する。国民の信を問う」と言っておられるわけです。もう一方、参議院において野田内閣総理大臣に対する問責が可決している。この三つをどう考えるんだということなんです。

そうすると、一国の総理が近いうちに国民の信を問うということをおっしゃった。常識で考えて、1年とか、来年の衆参ダブルなんていう人がいるらしいけど、これが近いうちのはずがないということです。

で、参議院で問責が可決されているということはどういうことなのか。特例公債にしてもそうですし、1票の格差もそうですけど、参議院で野党のほうが多いわけですから、ここを通らないと法律として成立しないわけですよね。そうすると、どうやって動かすんだという話になるわけですが、そこで近いうち解散というのは一体どうなりましたかということになるわけです。

顔ぶれがかわったから近いうち解散はもうなしよと。そんなでたらめを言ってもらっちゃ困るんで、そこのところを総理が一国の宰相として、責任ある政治家として、1人の人間としてどう考えるんだということに事は収れんするんでしょうね 」

御厨

「なるほど。藤井さん、いかがでしょうか」

藤井

「私は、憲法違反の選挙は絶対やっちゃいけないということを終始言ってまいりました。もしこのままで解散すれば、明くる日からこの人は憲法違反の総理大臣だということになると思います。これが権力闘争です。これが現実に過去ずっと続いた権力闘争のあり方なんです。だから野田さんには絶対に、少なくとも憲法違反の解散をやってはいけないということだけは、はっきり言っています」

御厨

「どうなんでしょう。赤字国債と1票の格差で双方が妥協をして成立させる可能性というのは」

藤井

「党首会談だと思います。どこまで行くか。安倍さんはさっき申し上げたように、これだけはちゃんとやるとおっしゃっているようですし、また石破さんが支えて、私は石破さんが一番良識ある人だと思ってますから、支えてやってくださると思いますが、それでどこまで行くかわかりません。これは1対1の話なんですからわかりません。ただ、石破さんがいみじくもおっしゃったように、少なくとも二つ法律を挙げられましたが、これは当然通さなきゃいけないんです」