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第三九四回('12年4月15日 放送)
 「ミサイル発射!」
 ゲスト: 石破茂 氏 / ジェラルド・カーティス 氏

御厨

「(北朝鮮ミサイル)発射の段階での官邸の対応。発表が発射の40分後ということですが、石破さんどうでしょう」

石破

「事前にいろんな予行演習をやっていないからこんなことになるんです。いろんな場合があると。まず今回みたいに爆発しちゃった場合、あるいは軌道には乗らなかったけれども破片が落ちた場合、不幸にしてというか軌道に乗っちゃった場合、いろんなケースがありますよね。そのときにアメリカからの情報がいつ来て、そして日本のレーダー、イージス艦や航空自衛隊のレーダーがどのように動いて、どの時間にだれがどんな発表をすることが国民を安心させ、そして日本の能力はここまであるんだよということを世界に、なかんずく北朝鮮に知らしむるかというのは」

「だって北朝鮮が打つと言ってから、もう随分長いリードタイムがあったわけですね。そういう検証する時間はものすごくあったはずなんです。多分それをやってないので、こんなアメリカや韓国と発表にそごが出る。そして確認をしていないと言うけれども、一体何を確認していないんですか。それを言わない。かなりめちゃめちゃなことになったのは、事前にきちんとした予行演習をやってないからとしか考えられない 」

御厨

「その混乱ということですけれども、カーティスさん、初動、どう思われます」

カーティス

「発表が40分もおくれたということが、いいことではないけど、それほど大事なことだろうかと僕は思いますね。それよりも、40分おくれたということは要するに日本の危機管理体制そのものはできてないということ、北朝鮮の問題に限らず。これは民主党が政権をとってからおかしくなったのではなくて、もともとできてない。自民党の政権時代から本当の危機管理体制になってないのが日本の問題であって、いつになればこの問題の解決になるか。これは民主党のせいだけにしてはいけないと思う。やりかたがよくないんですよ。よくないんだけれども、問題はもっと深刻じゃないかなと思う」

「要するにこの国に本当の危機があったときに速やかに官邸主導で対応できるかどうか、その問題だと思うんです。だから30分とか40分の問題ではなくて、日本がこういう場合ほんとに対応を迅速にできるような体制ができてないと僕は思っているんですけど 」