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第三八八回('12年2月26日 放送)
 「守るも攻めるも」
 〜政治は何をしてくれるのか
 ゲスト: 野中広務 氏 / 渡部恒三 氏

御厨

「さあここに来て小沢さんが表立って消費増税に賛成できないと、反対を公然と表明されたわけですね。野中さん、ずばりどう思われます」

野中

「これはね、よくこんな厚かましいこと言うなあと。この人は、いわゆる検察が不起訴にすると思っておったのが逆になったから、今あれやこれや人を集めたり、あるいはこういう発言をして世間の注目と、そして自分の味方をひっつけておこうということで、目立つためにこの人は存在感を見せようとして無理を言うてるんです。

細川内閣のときにですね、この人は夜中の2時ごろに突然細川さんに記者会見やって、そして今の消費税を3%をなくして国民福祉税として7%にします、そういう記者会見をやらせて、結局細川内閣がつぶれなくてはならない、そういう道を開いた張本人です。よくぞこんな人がですね、過去を忘れて、今の自分の存在を国民に見てもらい、また自分についてくるやつを離さないようにするために、無理して無理して活字の中に押し込もうとしてる。その人のやってきたことをしっかり国民の皆さんやメディアの皆さんが報告をしてくれなくては、あるいは国会議員が何ぼ新しくても細川内閣以来の小沢さんをしっかり見詰めてくれなければいけないと思いますね」

御厨

「なるほど。さあ、恒三さんはどう思われますか」

渡部

「これは野中さんの話のとおりですね。これも残念だけれども、ほら、あの細川内閣つくったときは小沢君が与党のナンバー1、私がナンバー2のような立場で一緒につくって、これ支えていく責任があったんですが、今お話のとおりね、突然あの消費税、あれを福祉目的税にして7%かな、に引き上げるなということで、それに武村君が抵抗したり、そして細川君が嫌になっちゃって、せっかくつくった内閣つぶしちゃったんですがね。

だから、ぜひこれは国民の皆さんにも知ってもらいたいと思うんですが、私はね、もうこれは26年も昔の話になりますが、厚生大臣のとき初めて平均出生率2を切ってしまったんです」

御厨

「ああ。はい」

渡部

「それからこれはいい話ですが、女性の方80歳を長生きするようになったんです。

しかしこのことは、年金や医療保険やそういう問題にしてみれば、掛金を納める人がどんどんいなくなって、そして受給を受ける人がどんどんふえていくわけですから、やっぱり何か財源を今のうちからつくってないと社会保障はもたないということで、初めて少子高齢化という話を私あの予算委員会で申し上げて。まあそのときはね、それでも6人に1人だったです」

御厨

「ああ、今は随分ね、あれですよね」

渡部

「それが今や3人に1人なんですから、やっぱり社会保障をしっかりするためには国民の皆さんも若い皆さんも一生懸命働いてください、そうすれば必ず老後は年金で安心して暮らせますよと言うためにはね、財源をつくるしかないんです、これは。もう与党も野党もないんです。それを与党の中で反対だと言ってるのは、本当に恥ずかしい、これも」