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第三八七回('12年2月19日 放送)
 「一体改革」この正念場をどうする
 〜キーマン岡田副総理に問う
 ゲスト: 岡田克也 氏 / 増田寛也 氏

― 「消費税増税法案」大綱は閣議決定されたものの…

御厨

「さあ、岡田さん、野党との協議がないままとにかく閣議決定されたわけですよね。この後はどうされるんですか」

岡田

「一つは、国会の予算委員会でもう実質的な審議に入っているんですね。残念ながら今、私に対する質問も年金の抜本改革の話が非常に多いんですが、しかし毎日予算委員会をやっているわけですから、いろんなところで議論が深まっていくということはあります。そのことと、やっぱり各党との協議ということと何とか2本立てにしたいと思うんですね。今のところ自民党も公明党もノーと言っておられますけども、いつまでそれが続けられるんでしょうか。

つまり協議すらしないと。最初は閣議決定がなければだめだと。で、閣議決定もしました。今度は法案が出てこないとだめだとおっしゃるんだけど、やっぱりこれだけ国民にとって大事な社会保障の話で協議すらしないというのは、私はちょっと考えにくい。ですから国民の皆さんからも後押しをしていただければ、私はどこかで協議に入っていくと思います」

御厨

「なるほど。増田さんはどういうふうに。見立ては」

増田

「私はやっぱりこういう社会保障の問題ですから、いま岡田さんがおっしゃったように野党も協議して、しかしそれを見えるところでちゃんとして、それでどこが一緒になれるとか、どこが絶対のめないとかいうのをはっきりさせる必要があると思うんですよね」

御厨

「なるほどね」

増田

「ですからここはもう内閣から離れて、立法府の中の話になっちゃうんですけど、そのあたりに国民の政党に対してのいろんな不信感みたいなのが増幅していくような気がしますね」

御厨

「それで岡田さん、またぞろですけども、党内では小沢さんが連日様子見、反対意見を言っていると。この状況は解決されます?」

岡田

「まあ私は、小沢先生もやっぱりちゃんとやることはやれと、そういう趣旨で言っておられるんだと思っているんです。消費税増税について、過去のいろんなご発言から見ても、とことん反対とか何が何でも反対ということではないはずで、先ほど言った行革、身を切る努力、そういうものをちゃんとやりなさいと、そういうことだと思っています」

御厨

「なるほどね。増田さんどうですか」

増田

「まあ、いま党員資格停止になっているわけですよね。だからあまりおっしゃらないほうがというか、あまり取り上げるほうもどうかと思いますけどね」

御厨

「うん、まあ、取り上げやすい話題でもあるわけでね」

増田

「まあ、そうですけどね」

御厨

「さあ、そういう中で、最後、とにかくねじれの参院という問題になりますね。これ、どうされます?」

岡田

「ですから与野党できちんと協議できてなければ参議院で通りませんから、やっぱり衆議院の採決で野党の賛成も得て採決するという状況をつくっていかなければいけないということですね」

御厨

「ということは衆議院で採決することが、そういう意味では勝負だという感じですかね」

岡田

「そのときに単独で、あるいは与党だけでということではだめだと思います」

御厨

「ああ、なるほど。増田さんどうでしょう、そういう感じですかね」

増田

「まあいずれにしても、これから先、3月とか6月のときの段階でどうなっているか、本当に予測がつかないですね。先ほどの小沢さんの話があったけども、今度、公判、それから判決によって、そのあたりの動きも変わってくるでしょうから。ただこの問題は、いずれにしてもこれを決裂させたら日本経済は立ち行かなくなると、これだけは間違いないと思いますね」