「それは恐ろしい論理の飛躍であって、昭和史の教訓って何ですかということは、何もこういうことだけが昭和史の教訓なのではなくて、何で文民統制がきちんとききませんでしたかということが昭和史の教訓なんですよ。この戦争は絶対勝てないということは政府部内の研究でわかっていたにもかかわらず、それを判断できず、決断できず、国民に真実も教えずということであの戦争に突っ込んで、いろんな背景、理由はあったにせよ、何百万人と死んだわけですよ。それが昭和史の教訓というものであって、牽強付会というんですかね、自分に全部持ってくる。自分に全部歴史を結びつけて、歴史の教訓とか歴史のヒーローとか悲劇の何とかとか、それを自分と重ね合わせるという独特のロジックなんですね。
三権分立をどう考えるか。記者会見で、国会で証人喚問に応じますかとか、政倫審に応じますかとか記者から聞かれて、「君は三権分立を知ってるのか。ちゃんと勉強しろ」って話で、だから国会でいろいろやると司法に影響を与えるというんだけど、与えないのが三権分立じゃないですか。三権は分立しているのだし、政倫審は原則非公開なんだし、三権分立だから国会で証言しないというのは、それは理屈としてどんなもんだろうかと。
百歩譲って、私は予算委員会でも言ったんですけど、じゃあ証人喚問とか偽証罪とか、そういうことが適用されない――それが一種の問題でもあるんだけど、政倫審、じゃあそれならどうですかというと、それには黙して語らないわけですよね。だから、理屈の組み立て方がすごく自己中心的で、そして非常に粗い。そして、それがわからない者は不勉強なのであるという、一種独特の論理構成の展開ですね
」 |