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第二九二回('10年3月7日 放送)
 「予算通過!さあ、選挙」
 〜七奉行は、どうする?〜
 ゲスト: 渡部恒三 氏 / 増田寛也 氏

― 「長崎ショック」「北教祖事件」
御厨

「長崎の県知事選のショックは、民主党にとって深刻なのでは?」

増田

「色んな公共事業を選挙に勝てば『個所付け』できるんだというやり方は、一番国民が期待していた事と正反対の自民党のやり方ですよね」

御厨

「そうですね」

増田

「だから、なんだ変わらないじゃないかという事を、長崎だけでなく、全国民が見てしまったような気がしましたね」

渡部

「全くおっしゃる通りでね。去年まで批判しておった事を、そっくりそのままやっている」

御厨

「北教組の問題もかなり深刻だと思うのですが、小林議員は、やっぱり議員辞職という声もありますけど」

増田

「4月の補欠選挙を避けたいがために、グジュグジュしているという事ですが、これだけ議席があるわけですから、小林議員は、即刻、議員バッジ外して、クリーンな姿勢を出さないと」

御厨

「はい」

増田

「いくら鳩山首相と小沢さんが会談して、与野党の『政治とカネ』の問題で協議会を開くとか言っても、そういう事でこの問題は解決しない」

御厨

「そうですね」

増田

「『政治とカネ』の問題は、かつて自民党の一番悪い暗部だった。それからすっぱりと決別するという事が、民主党への期待感だったわけですから」

御厨

「小沢さんの問題でも、世論調査ではずっと7割が幹事長を辞めるべきだと出ていますね」

渡部

「そうなんです。この前、後楽園に梅を見に行ったら、女性の方が沢山いらして『黄門様が来た』って。だから『こんにちわ』ってやったらね。小沢さん早く辞めなさせなさいって言われて」

御厨

「そうですか」

渡部

「そんなこと言わないでくださいって言っても、ダメですって。参っちゃった」

御厨

「今の状況で、小沢幹事長の参院選の『2人区に2人』の強気の布陣。上手くいきますかね?」

増田

「なかなか厳しいかもしれませんね。でも『小沢選挙』は、必ず同じ党の中で競わせる。それで、願わくば『非小沢』よりは『親小沢』を当選させていくのがやり方ですから、このまま続けるのでは」

御厨

「渡部さん『2人区に2人』で、本当にいいんですか?」

渡部

「これは、小沢君と全く考え方が違うんですがね。私は『2大政党論』ですから、2つの政党が競い合って、お互いいつでも政権が取れるってことで」

御厨

「はい」

渡部

「そのために、私も小沢君も、自民党を飛び出して、今日まで民主党をつくったわけです。だから2人区は、『1対1』でいいんです」

御厨

「なるほど」

渡部

「29の1人区で勝てば、過半数は取れるんですから。2人区で2人立てて、苦労してるよりは、29の1人区に全力を尽くす。これが参院選の勝つ方法だと言っているのだけど、残念ながら、何が何でも2人立てろってやってるんだな〜」

御厨

「前回の衆院選は、自民党のやり方はイヤだと、民主党に投票した。自民党にお灸をすえたわけですけども。今回はこのままでいくと参院選では、逆に、お灸が民主党に来ませんか?」

渡部

「それが一番心配なんです。僕が一番今残念なのは、若い諸君にもっと政権政党なんだと、俺がこの国の未来を担うんだという活発な意見を期待しているんですが」

御厨

「はい」

渡部

「何か意見を言うと、後で誰かにイジメられるんじゃないか、みたいな雰囲気があって、声が出てこない。ただ、それでも相手の自民党が上がってるかっていうと、上がってないんです」

御厨

「まあ、そうですね」

渡部

「だから、これから我々は謙虚な姿勢で反省して、やっぱり民主党に政権を渡して良かったと、国民に思って頂ける事に、命を掛けなければなりません」

御厨

「そこで『7奉行』ですが、今後、選挙に向けてどう動いたらいいと思いますか?」

増田

「渡部先生が後ろ盾と思って、その発言に威を借るんじゃなくて、これから本当にリーダーなるんだったら、自分で風圧を受けながら、先に飛び出ていかないとダメですよね」

御厨

「なるほど」

増田

「人に付いていく。横を見ながらはダメなんで。『7奉行』から、本当に国を救うリーダーとなるためには、勇気をもって、一歩も二歩も尖がった発言していかないと。それを問われていると思います」