時事放談 トップページ 毎週日曜あさ6:00〜6:45
過去の放送 出演者 時事放談「サロン」 テレビプロデューサーの日々
 
 
第二八五回('10年1月17日 放送)
 「さあ、明日から国会」
 〜正念場!鳩山丸〜
 ゲスト: 渡部恒三 氏 / 片山善博 氏

― 小沢氏の関係先に、強制捜査!それでも、事情聴取に応じない、小沢氏
御厨

「渡部さんは、強制捜査のニュースをどこで、知りましたか?」

渡部

「テレビで。非常に残念です。ただ日本は法治国家ですから、検察の捜査が始まった以上、我々がこれに対して、どうこう口出しすべきじゃありません」

御厨

「なるほど」

渡部

「ただ圧倒的に前回の選挙で、我々を勝たせて頂いて、民主党政権をつくった国民の皆さんには、本当に申し訳ないと思っています。だから政権交代してよかったという政治をやって、国民の皆さんに対するお詫びにいたします」

御厨

「事情聴取を受けることを拒絶して、その間に囲碁をしたりと、こういう対応の仕方を、片山さんどう思いましたか?」

片山

「まずいですよね。先ほど渡部先生が、我が国は法治国家だからと言われましたが、その意味では、権力者も、権力者でない人も同じく法律には従うってことが、大切なことなんですね」

御厨

「そうですね」

片山

「法の下の平等ってことですから。最高権力者だから、俺は行かないと言うのは、やっぱり国民に対して示しがつかない」

御厨

「渡部さんいかがですか?この時の囲碁は、小沢さんは、結構強かったと言われてますけど?」

渡部

「いや全然、最近は、小沢君と一緒に囲碁はしていません。以前に大久保君が逮捕された時は、たまたま全く偶然に、小沢君と碁を打っておったんですが、それ以後、会ってませんから」

御厨

「そうですか。あれから、会っておられない」

御厨

「小沢さんは、官邸に乗り込んで政府・民主党首脳会議をやったり、政治活動も普通に行っていくことに、国民は違和感があるのではないですか?」

片山

「やっぱり違和感はあると思いますね。ただ、政治活動をやれるのはいいと思うんです。まだ黒だと決まったわけではないですから。最後、本当に黒なのか?そうでない全く無実なのか?法治国家では、裁判所つまり司法が決める事ですから」

御厨

「渡部さん、どうですか?」

渡部

「そりゃ民主主義国家ですから、我々政治に携わるものは、やっぱり国民の皆さんの疑問に答えていく。これは政治家の姿勢として、当然のことですね。もう我々国会議員は、公の人ですから、プライベートは無いんですよ」

御厨

「なるほど」

渡部

「365日、24時間、国会議員なんですから、国民の皆さんの疑念に対して、できるだけ分かりやすく、ご理解を頂くよう説明していくのが、民主主義社会における政治家として、当然のことだと思います」

御厨

「強制捜査の直後、小沢さんは『私どもは、法に触れるようなことをしたつもりはない。そのことは、国民も理解してくれるはずだ。だからこそ、政権交代を我々に与えてくれたんじないだろうか』と、語っていますが・・・」

片山

「ちょっと理解できませんね。と言いますのは、国民が民主党に政権を委ねたのは、小沢さんの政治資金の問題を全部、了解した上で選んだわけでは、決してないと思うんですよ」

御厨

「はい」

片山

「むしろ、小沢さんが代表の座を降りて、鳩山さんに代表が代わってから、民主党は人気が出たんですよね。だから小沢さんの言われたことと逆なんですよね」

渡部

「これは片山さんと同じ考えです。ですから昨年、あの西松の問題が起こった時に、やっぱり残念だけど君が代表看板では、とても選挙は勝てない。だから代表を代わってくれということで」

御厨

「はい」

渡部

「鳩山代表で選挙をやって、国民の皆さんが、民主党を選んでくれた。だから僕は、あの時、小沢君に代表を代わってもらったのは、日本のためにも良かったし、民主党のためにもよかったと」

御厨

「はい」

渡部

「それよりも何よりも、小沢君のために良かったと思っておるんですが、何か、小沢君に恨まれちゃってね」

御厨

「民主党の中から、この問題で何にも声が上がらないっていうのは、どうなんでしょう?」

渡部

「今度、新しく当選した130人の皆さんは、なんか軍隊みたいになっちゃってね。何か国対委員長が号令したり、色んな訓示をしたりしているんですね」

御厨

「そうですか」

渡部

「僕らが1年生議員の時は、僕なんか、あれは佐藤内閣でしたか、佐藤総理のところに行って、あんた総理辞めろなんて言ったりね。保利幹事長のところに行って、文句言ったりしたんですが、今度、当選された人は、全く声がありません」

御厨

「国民から見ると、ちょっと不思議な感じがしますね」

片山

「国会議員というのは、1人1人が国民の代表なんですね。ですから、国民の代表としてどう考えるかということを、やはり国民は期待していると思いますね」

御厨

「そうですよね」

片山

「それが、何か軍人さん選んだみたいに、もう何も国民の代表としての言動がみられないというのは非常に残念ですよね」