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第二五八回 ('09年6月28日放送)
 「どうも自壊する自民党」
 〜何もかもうまくいかなくて〜
 ゲスト: 塩川正十郎 氏 / 増田寛也 氏

― 東国原知事「総裁候補なら」発言に…
御厨

「これはビックリしましたね。総裁を条件になんて、自民党なめられてるんじゃないですか?」

塩川

「これはマスコミが東国原知事をおもちゃにしてると思いますね。彼の真意はそんなところではないと思うんです。東京から古賀さんが来られたと、冗談気味の軽い気持ちで『そんなにおっしゃるなら、私を総理にしますか?』ぐらいのつもりで言ったんだと思うんです」

御厨

「なるほど」

塩川

「それをマスコミが、これは面白いと、バッとでっち上げたような感じがしますね。古賀さんも非常に迷惑してると思うし、東国原知事も『俺はそんな大それた事は、言ってないよ』と。ちょっと背伸びをしてみようかという感じですよ」

御厨

「しかし、昔の大自民党だったら、そういう冗談すら言えないと思うんですが?」

増田

「派閥の領袖の皆さんが、しっかりしてるときはそんな事はなかったでしょうね。でも東国原知事は、前のめりで、御本人は出るつもりがあるんじゃないでしょうか」

御厨

「そうですか」

増田

「東国原知事としても、ただ広告塔にされては困るわけで、やっぱり『自民党も本気か』と言いたい気持ちもあるでしょう。ですから、やはり出る以上はそれなりに、キチンとした事をやってほしいという気持ちじゃないでしょうか」

御厨

「なるほど」

増田

「たぶん東国原知事は、本気で国政への転進を考えておられると思いますよ。今回をチャンスと思って」

御厨

「でも、宮崎の県民は怒りませんか?」

増田

「それは、県民の皆さんは本気で怒ってると思います。県民の皆さんは、本気で怒ってますけども、東国原さんも本気で、国政転進を考えて、色々チャンスを狙っていると思います」

― 麻生首相は「解散」できるか?
御厨

「解散するなら、今週いっぱいという話しもありますが、塩川さんどうですか?」

塩川

「う〜ん。今週いっぱいで解散すると、選挙するのは、40日以内でしょ。そうすると東京都議会の選挙と重なってきて、どうでしょう?与党内が一致するでしょうか。ちょっと心配ですね」

御厨

「増田さん、いかがですか?」

増田

「8月2日ですよね。やるとすればね。その決断が出来るかどうか。例の改造とかね、党役員交代の話が出てますよね。それで目先を変えて、一気に解散する。しかし、そこまでの力があるのか、分かりませんね」

御厨

「やっぱり一種の奇策みたいなものですね。常道ではなく。塩川さん、ズバリ自民党は、今どうしたら良いですか?」

塩川

「もうね、ここまでどん詰まってるんですから、現体制で『新しい自民党に政権を担当させてもらったら、我々はこういう事をやります』と、構造改革的なことをキチンと言うべきですよ」

御厨

「なるほど」

塩川

「こんな夕暮れに勝手口に水をまいてるような、そんな事ばっかりやっておってもダメ。キチンと国民に訴えて、企業をどうして活かすかという事を考えるべきです」

増田

「いずれにしても、政治の基本を踏まえないと。顔だけじゃダメですよね」

塩川

「いろいろ噂で『閣僚をかえる、党人事をかえる』とか言ってますけど、私はこういう事は、姑息なことだと思いますね」

御厨

「なるほど」

塩川

「やはり麻生さんが堂々と『これから我々は、こういう事をやりますから、今後も自民党に政権を担当させてください』と、堂々と説明していくこと。あんまりチャラチャラしない方が良いと思います」