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第二五三回 ('09年5月24日放送)
 「スタート!鳩山民主」
 〜政権交代の足音〜
 ゲスト: 渡部恒三 氏 / 半藤一利 氏

― 小沢代表・辞任〜鳩山新代表・誕生について
御厨

「半藤さん、この2ヶ月、民主党をどうご覧になってました?」

半藤

「時間が、かかり過ぎですね。2ヶ月ですよ、大事な時ですよ。その2ヶ月を民主党は、自分でエラーをやってる。それを早く補うようなファインプレーをやれば良いのに、やらないんですよね。やっぱりこの2ヶ月間を、みすみす見送ったことで、民主党に本当の意味の力が無いのか?と思ったりしましたけどね」

御厨

「なるほど」

半藤

「渡部さんに伺いたいんですけど『満点』とおっしゃってましたね。『結果だけじゃなくて、過程も満点である』とおっしゃってたんですよ。満点って本当に、満点ですか?」

渡部

「これはね、半藤先生がおっしゃる通り。3月3日に秘書の大久保君が強制捜査を受け、24日に起訴されましたね。あの時点で、小沢君が『絶対無実だ。しかし、俺が代表であるために、次の解散・総選挙で政権交代できないようでは、かえって検察の思う壺になるから辞める』と言ってれば『満点、満点』なんだけど(笑)」

半藤

「そう、そっちが満点だと思うんですよね(笑)」

渡部

「小沢君もちゃんと覚悟はしてたんだけどね。やっぱり、政治の社会というのはゴマすりがいて『辞めないでくれとか』『小沢先生辞めたら日本が滅びる』なんて言って。そうすると、やっぱりちょっと迷った。あれは残念だったな」

御厨

「なるほど。恒三さん、今回の人事のは?」

渡部

「良いですよ。岡田というのはしっかりしてるからね。幹事長代理になった野田ってのも良いし、それから平野ってのが、役員室長になってますが、実に良いメンバー揃った」

御厨

「半藤さんは?」

半藤

「僕も、なかなか良いメンバーだと思いました。正直言って。自民党がやたらに傀儡政権とか、言いますけどね、私は見えませんでしたね、今度のこれは」

御厨

「そうですか」

半藤

「それからね、昭和4年の時も大不況の時に政権交代があったんですよ。政友会から民政党にパッと代わったんですね。転換期の時には、不思議に政権交代が、日本では起こってるんですよ。バブル崩壊の時も細川さんに代わって、あれだって凄い政権交代ですからね」

御厨

「はい」

半藤

「ですから、チャンスなんですよ。私は、決して民主党の何でも無いんですけど、物凄いチャンスだと思いますよ。政権交代を推進していくためには、良いメンバーだと思いますよ」

御厨

「小沢さんは、選挙担当になってますけど?」

渡部

「一応、選挙担当と言ってますがね、また『傀儡だ』とか言うけど、私もこの世界で50年生きてますが、選挙で一番大きな問題は、党の公認です。『どの選挙区で誰を公認にするか』これが、一番大きな問題」

御厨

「なるほど」

渡部

「300選挙区で、今もう、95%の公認候補者が、決まっちゃってるんです。それから、昔の自民党の時代だったら、お金を面倒見るとかしたが、今は、全部銀行振り込みでハッキリしてるんですからね」

御厨

「はい」

渡部

「だから、別に小沢君が担当になったから、我がままに勝手なことなんか出来るはずがない。すでに民主党はそういう民主的なルールが出来てますからね。その中では小沢君は、小沢君の選挙での経験を大いに活かして働いてもらえば良い事なんでね」


― 鳩山新代表に、これだけは言っておきたい!
渡部

「まさに、今、危機に立つ日本。この国の人達の生活を守るのは俺なんだ、と毅然として、堂々として『俺が次の政権交代の代表なんだ。選挙が終わったら、俺が総理大臣をやるんだ』という決意で頑張って欲しい」

半藤

「私だけじゃなくて、国民がみんなそう思ってると思います。とにかく『小沢さんの操り人形になるなと』。自分できちんと代表として、判断をして、決断をして、本当に国民の期待に沿うような、堂々たる党にしてください。やっぱり鳩山さんには、それを是非ともお願いしたいと思いますね」