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過去の放送 出演者 時事放談「サロン」 テレビプロデューサーの日々
 
 
第二〇八回 ('08年7月6日放送)
  「動く世界の中で」
  〜北朝鮮とかサミットとか〜
  ゲスト: 加藤紘一 氏 / ジェラルド・カーティス 氏

― いよいよ、サミット!
御厨

「やはり環境問題ですか?」

加藤

「そうですね。ここ5年、10年は環境は皆でやって来ましたから、勿論テーマになるんですけど、それ以外の食料とか原油の方も、大きくなってきましたね」

御厨

「原油はどうにかしないと…」

加藤

「そうですね。この問題の奥には、アメリカの金融政策があると思うんです。サブプライムですね。それで金融機関が危ないからと、ドボドボお金をつぎ込む、するとだぶついたお金が、石油とか食料の投機にまわり、値段がどんどん上がっていく」

御厨

「なるほど」

加藤

「だから、『アメリカさんしっかりして下さいよ』『お宅のおかげで、日本の漁民が船を出せないんです』と、日本はビシッと!言うべきだと思いますね」


― 「G8」だけで、いいのか?
カーティス

「G8の存在価値を考えるべき時だと思うんです。エネルギー問題、食料問題に非常に関係してくるのは中国ですが、中国は入っていない。インドもブラジルも入っていない。やはり拡大しないと、現在の問題を話し合う場にならないんじゃないかな」

加藤

「それは、そうですね。環境問題に中国が入らなければ意味がないし、経済問題も『世界最大の工場なった』中国が、入っていないのは…そろそろ入ってもらう時期だと思います」


― 「北朝鮮」への外交姿勢めぐって、安倍氏VS山崎氏が「火花」
御厨

「加藤さん、この喧嘩をどうご覧になります?」

加藤

「どうですかね。去年の参院選の大敗。それから前代未聞の辞め方等からも、安倍さんは、こういう議論に今、参加されるより、3年ぐらいは地元に帰って、選挙民と対話し、充電されるべきではと思いますね」

カーティス

「これは、米朝の一種の合意が出来たことに対して、この喧嘩になったようだか、安倍さんの言う『強硬路線』で、これまで何の成果もなかった。ブッシュも強硬路線に行き詰まって、路線転換して、やっと一種の合意が出来た。戦略として、ただハードラインだけでよいというのは、僕は理解に苦しみますね」