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過去の放送 出演者 時事放談「サロン」 テレビプロデューサーの日々
 
 
第二〇一回 ('08年5月11日放送)
  「広がるお年寄りの怒りの中で」
  ゲスト: 藤井裕久 氏 / 加藤紘一 氏

― 胡錦濤主席の来日。日中首脳会談で…
御厨

「4泊5日。結構、長い滞在でしたよね」

加藤

「中国側が、日中関係を大切にしているという事だと思います。ともすれば、関係が悪くなる要因があるので、日本のナショナリズムのボルテージも上がっていますし。そういう意味では、歴史とか過去の話とか、あんまり触れないようにして」

御厨

「そうですね」

加藤

「福田さんの方も最近、支持率が下がったり、両方とも緊張した首脳会談だったように思いますね」

藤井

「正直言いましてね、少数民族問題について、人権問題を、もう少しハッキリ言われるべきじゃないかと。チベットだけじゃなく、新彊ウィグルもあるわけですね」

御厨

「ギョーザ問題の突っ込みもなかったような…」

藤井

「日本人のナショナリズムとおっしゃいましたけども、こういうところであんまり遠慮していることが、かえってナショナリズムを煽る傾向があると思うんです。福田さんは内政についても、どちらかといえば受け身ですが、外交でも受け身ではなく、中国ペースではなく、やって頂きたい部分が随分あったように思います」

― 怒りがおさまらない!「後期高齢者医療制度」
加藤

「僕は、これ一番良いのはね、この制度を決められた小泉さんが出て説明することだと思いますね。小泉さんと竹中さんがおやりになった事ですから」

藤井

「2年前に、強行採決で決まっているんですね。その強行採決した人たちが、「その時は、どういう事か分からなかった」と言っている。これは政治家として本当に良いんですかね」

御厨

「舛添大臣も7割、8割の人は保険料が下がると言っていたが…」

藤井

「実際に、厚労大臣がよく調べないでこういう事をいっておられる面があるんですね」

加藤

「実際にやってみて、それで初めて騒ぎになった訳ですが、悪いところがあったら直せばいいんだと思います。それで、本当に低所得で困っているケースがあれば、そうならないように、自治体と厚労省で相談して、直していかなきゃならないと思います」

― 動き出した!?「政界再編」
御厨

「加藤さん、激しいですね」

加藤

「いえいえ。国会で議論しますと、やっぱり政策的に選挙目当てとか、自分たちは与党は守らなきゃならんとか議論になるんですよ。ですから、その形を外して、与野党で話していると、やっぱり率直な会話ができて良いですよ」

御厨

「政界再編。具体的にはどんな対立軸をお考えですか?」

加藤

「例えば、もうちょっと小さな政府ではなくて、少し大きな政府にならないと。今、何でもかんでも民間でやって政府の仕事は、少なく、税金は少なく、小泉・竹中路線でやってきたきたから、こんな事が起きるんですね。やはり政府には、それなりの規模があってもよい。その反省の時がきたと思うべきだと思います」