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 第一四二回 ('07年3月4日放送)
  「どうなる都知事選、そして国会では…」

  ゲスト: 加藤紘一 氏 / 藤井裕久 氏

首都決戦の告示まであと三週間と迫りました。石原都知事に対抗して建築家の黒川紀章さん、共産党の吉田万三さん、さらに前宮城県知事浅野史郎さんも参戦の構えをみせています。

これまでさまざまなドラマを生んできた都知事選ですが、どんな闘いとなるんでしょうか。選挙イヤーの今年、全国でだんだんその駆け引きが熱をおびてきたようです。

一方で安倍総理大臣は前回の郵政選挙で落選した人達の復党に乗り出しました。支持率は大丈夫なのでしょうか。

思惑の渦巻く政治の裏事情を加藤さんと藤井さんにズバリお話し頂きました。



― 落選組の復党は…
加藤

「ちょっといったりきたりしたから、少しマイナスの影響でると思いますね。だから復党して頂くなら当選組も落選組も一気にボンとやって動かないというのが一番よかったと思いますね。ちょっと残念です」

岩見

「ちょっと小出しでね、モタモタするから…」

加藤

「はい。それからお友達を何か一生懸命守ったみたいなとこがあって、やっぱり組織としてはちょっと下手だと思いますね」

― なんだか「小泉語録」が懐かしいですね…
加藤

「かなりのもんだと思いますね。そのまんま東さんの当選とか、かつての長野県知事田中さん。そして、ある意味じゃあ、石原慎太郎さんも知事として今度三選狙えるという話もね、結局みんな文学者なんです。それから演劇する人なんですね。従って、官僚言葉、政党言葉が皆無で魅力なんですね」

岩見

「小泉さんの言葉っていうのは官僚言葉ではないわけですね」

加藤

「ないんです」

岩見

「安倍さんの言葉はどうなんですか」

加藤

「若干引っ張られてますね」

岩見

「官僚言葉に…」

加藤

「はい。だから自分の言葉をつよくあんまり持ってないから引っ張られちゃうんですね。そこがちょっとがんばってほしい」

― 中川幹事長の「不誠実」発言は…
藤井

「そう言わざるをえなくなったというところにも問題がありますね」

加藤

「普通言いませんね。中川さんは、やっぱり自分が最も安倍内閣を支えている大番頭だという気持ちで本当に心配だったんでしょうね。善意から言ったんだと思いますけど。アレ、閣議の時にみんな立たなかったのかなとか、僕らまで知らなかったことが知っちゃったようなとこがあるから、ちょっと計算違いだと思います。でも、当人は善意だったと思いますよね。だから全体的にやっぱり総理大臣っていうのは風圧を感じさせないといけない。普通の方もいよいよ総理になるというとだんだん下向いてですね、ジーっと考えこんでね、そうこしているうちにその人からなんかね、体臭みたいなものが、臭いみたいなものがね、感じられるようになるんですね」

― 都知事選では政党が前面に出ませんね…
加藤

「まあ、首長選挙だから、仕方ないことかなと思いますけれども。でも実際上は浅野さんは民主党の候補者です。石原さんも自民党の支援を受けての闘いですから。やはり自と民の対決ということは変わりないんじゃないでしょうか」

藤井

「あのね、私は加藤さんと非常に同じような考えもっているんですよ。首長っていうか地方選挙にはね、あまり政党が表に出ないケースもよくあると。やっぱり石原さんと浅野さんだったら、背後に主としてどの政党を支持している人が応援するかというの大体わかるんですね」

― 都知事にやって欲しいことは…
加藤

「知事選挙で、東京に限らず是非やってもらいたいと思いますのは、都道府県知事っていうのはかなり苦しくなると、『国の政策が…』って逃げる。それで、国からバッといわれると『我々地方自治体は…』と…。それで地方の住民が色々言うと『国が…』と言ってもうどっちのサイドについてるかわかんないと」

― 都知事候補に一言
藤井

「やっぱり東京は、世界に目を開いているわけですから、大いに国際的な力を発揮してもらいたいのと、東京といえども、やはり格差に悩んでいる方がいっぱいいらっしゃるわけですね。それから過密の弊害がありますね。環境とか、そういうものに目を向けてほしいと思いますね」