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 第一三五回 ('07年1月14日放送)
  「今年は… 安倍総理に望むこと」

  ゲスト: 野中広務 氏 / 瀬戸内寂聴 氏

さて2007年も幕開け早々、殺人事件が相次いで不穏な世情が気になります。安倍総理大臣はヨーロッパなどを歴訪し、日本に戻りましたが、留守にしている間、永田町では大臣などの疑惑が発覚し、新聞各紙をにぎわすこととなりました。安倍総理大臣が最重要課題とする教育の再生、そして年金などの社会保障問題も道筋が見えてきません。この先大丈夫なのでしょうか。

そこで今回は鋭い人間観察をズバリ核心をつく語り口で人気の瀬戸内さんと、政治の表も裏も知り尽くす、野中さんにズバリお話頂きました。



― 安倍総理夫人、昭恵さんは…
瀬戸内

「いつも手をつないでるじゃないですか。あれはどうして?」

小島

「仲がよろしいようで(笑)」

岩見

「ちょっとね、最初、ぎこちなかったんですけれども、だんだん慣れて来たみたいで。いかがですか、やっぱり瀬戸内さんのお年なんかから見るとやや違和感あるんでしょうか」

瀬戸内

「違和感はないですけど、あんなにベタベタしないでもいいじゃにかと(笑)。影でしてるのはいいけど、公の場で…」

野中

「今までね、小泉さんは一人で行かれたから。よその首脳はみな夫人同伴ですから。でも安倍さん、アルコール駄目だし、そういう点では夫人が外交面では果たしている役割は非常に明るいし、いいんじゃないですかね」

岩見

「そうですね」

瀬戸内

「あんまりね、とびっきり美人だったら、みんなが妬きますけどね、ちょうどいいくらいで、それでチャーミングで若々しくって、いいですね」

― 安倍内閣は不祥事続きだが…
野中

「私は、この時事放談で安倍さんを擁護しすぎるという批判をされるんですよ。だけど戦後生まれの総理が一国のトップになったんだから、小泉さんと同じようにね、ああいう真似は、手ふり足ふり短い言葉であんなことは出来ないけれどもじっくりやって、一方、決断する時には、中国訪問し、韓国訪問し、そして小泉さんとは異なる格差是正、あるいは再チャレンジというのを、自分の政策の二大テーマにしてるわけですから…。こういう人をみんなが暖かく、やってやらなきゃいけないと思うんですが…。しかし、まぁ、それにしても誰がどうアドバイスしたかしらんけれど、今度の内閣と一連の党役員等は荒っぽすぎたなぁと。だからなんかこぼれが出なきゃいいがなあと。ちょっと仲良しグループが入りすぎて、足引っ張ってる感じがしてしょうがないですね」

瀬戸内

「頼りない感じですね。とても安倍さんはいい人に違いないと思うし、育ちもいいし、人柄も悪くなさそうでして…。ただ、でもなんか頼りない。私どもから見たらもう孫でしょ」

岩見

「年齢的にはね」

瀬戸内

「だから、なんか心配ですね」

岩見

「政治家あるいは男性としてみて、安倍晋三っていう人はどういう印象なんですか」

瀬戸内

「安倍さんという男としてね、見た場合はかっこいいしね、品がいいしね、ソフトでいいんじゃないかなと思いますけどね。一国の総理としたらね、やっぱり何か大丈夫かなと思ってね、孫がどうするかなっていう感じでハラハラしますね」

― 「山崎訪朝」の裏側は…
野中

「何故、二元外交だ、二元外交だといって、官房長官なり、あるいは党幹事長が言い過ぎると思うんですね。それは、今やっぱり誰もいかない時に行く勇気っていうのは必要ですし、しかも、その二度の小泉訪朝には、行く時には、アンタんとこ行ったらお茶も飲まん、水も飲まん、何も食わんと、こっちからみんな用意していくと言って行ったんでしょ。そうすると、儒教で裏付けられた、変わった北朝鮮の国とはいえね、そりゃお迎えするのに、お前のとこの水も飲まん、飯も食わんぞということで行ったんでしょ。しかも一定の期間、この5人は帰らすけれども、やっぱり子供さんたちは北朝鮮で生まれて、北朝鮮より知らん人だから、やっぱりこの人達が一遍日本に帰って、それから帰ってきて、その説明をしてそしていっしょに帰るというようなことを考えてやったんでしょ。それに一挙に、国論はもう帰すべきでないということになっちゃったんですよね」

「それからは帰さなきゃ、制裁だ制裁だとこうなって、そこへ核がついてきた。ということで、山崎さんも核問題なんていうとるけれども、それは違うと思いますよ。だから自由民主党副総裁という肩書き持った人が、あの(とき)には非常にこちら側にも手落ちがあったと…」

― 相次ぐバラバラ殺人
瀬戸内

「うーん、分からないですね。でもバラバラ事件なんてのは私の子供の時もありましたよ。すごい怖いことに思ったけど、毎日のように起こるでしょ。報道されてないところにもあるんだと思うんですよ。本当にこれは地獄が今、ここが地獄っていう感じですね。世も末なんてもんじゃないですね」

岩見

「そうですね」

瀬戸内

「やっぱり命に対する考え方が非常に軽くなってるんじゃないでしょうか。それと報道の責任もあるんじゃないですか。兄が妹を殺したなんていうのは、毎日のように報道しまして、だんだんだんだんなんだか猟奇的に小説的になってくるでしょ。そっちの方にみんな興味がいきますわね。そいうのがよくないんじゃないかな」

岩見

「他人をバラバラにするんじゃなくて、身内ですからね」

瀬戸内

「でもこのごろは親が子供をころす、人が親を殺すでしょ。だからそういうのが、何かもう、これも地獄ですね。こんなことありえなかった」




 
   
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