「変わってますね。つまり僕は脱9.11って言ってるんですけれども、9月11日からの5年間の政治のパラダイムが大きく変わって、多分、来年目撃するのはイラクからの静かなる撤退っといいますか、コミュニケーションとりながら、できれば南部の石油地帯の権益だけはしっかりおさえつつ、面子を保った形でイラクからひけないかっていうゲームにもう入ってきてる。したがってイラク戦争は間違いだったということが、中間選挙の結果にも現れているわけだし、アメリカの政治に携わっている人達の底流を流れている認識として、そのことが確認されたっていうのが、ぼくは今年だったと思うんですね。
しかも、そこにコミットしすぎてるもんだから、アジアに展開する余裕がないで、北東アジア、特に北朝鮮の問題について、中国の力を借りて制御していかなきゃいけないということで。もうこの半年間の間にですね、わたくしが感じる空気としては、とにかく中国と共同管理を北東アジアについてしていこうっていう…。今までは中国を半分ぐらい敵対視するような空気もあったんですけれど、中国ステークスホルダー論っていうやつですね。つまり中国を国際社会の責任ある勧誘者として招き入れて、いわゆる戦略的にパートナーシップを持ちながらですね、管理していこうっていうような考え方の方に次第にスライドしていってる…本質的な変化です」 |