「政策的には対立軸ですね。どこが違うんだっていうと、まあ一つは安倍さんの場合には、日中の間は政経分離で行くと…。政治はかなりもめる、でも経済はしっかりやるというようなことなんですけども、一つの国で政権分離ってことはまずないですね。例えば投資規制についての法律を出すのは政治ですから、特に中国のように社会主義の国にはね。ですから元々もめるってことを前提にですね、戦略をたててもしそれがもめたらインドがあるし、オーストラリアがあるしっていうじゃちょっとナイーヴじゃないでしょうかねというのが一つですね。
それから安倍さんのこの本はですね、「美しい国へ」という本は、コンパクトで読みやすい本なんですけれども、あの、ある部分でね、こないだの戦争は必ずしも間違ってなかったと、だから東京裁判というのを認めたくないっていうそういう思想が根底にあります。実はこれ中国との関係で、ハッキリ言おうじゃないかっていうふうに思っていってる人が多いんですが、このあいだの東京裁判っていうのはアメリカが主導でやったわけですから、靖国神社もわたくしはかなり反米神社だと思わざるを得ない。
2、3日前その論陣の一番中心の岡崎久彦さんが、その部分を直さんと私は靖国を守らんぞという長い論文を書きましたね。大変な論文なんですけれどそれでもわかりますように、日米関係にいろんな問題が明確に出始めてきたと思います。前にこの番組でも申しましたけどね。などから考えて安倍さんの外交基本姿勢はちょっと、もうちょっと慎重にやってくださいということを我々が言わないとこの国のためによくないなと、本当に思ってますんで、一種の軸ですね、対抗軸です」 |