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 第一〇二回 ('06年5月21日放送)
  「次の総理の課題は」

  ゲスト: 宮澤喜一 氏 / 塩川正十郎 氏

宮澤さんは、日本がアメリカの占領から抜け出した、あのサンフランシスコ講和条約の会議に出席したことでも知られていますが、その戦後政治の中枢にいた宮澤さんが、今、怒っています。そして、これだけは気を付けなさいと次の総理大臣に言っておきたいことがあるとおっしゃっています。

一方、その次の総裁選選びでは、塩川さんもOBとして影響力を持つ森派が「安倍VS福田」の対立で分列の危機が迫りつつあります。緊迫する日本政治の節目にずばりうかがいました。



― 米軍再編の合意は?
宮澤

「1996年にね、ええ、いわゆる冷戦が終わったというときに、当時ナイリポートというものがありまして、日米間世界全体に、それに基づいて日本とアメリカの間に、クリントンと橋本との間に安保条約の、あんときは変な名前を呼んだんですね。変な名前を付けて、そういうことがあったんです。それはあの今、むしろ大きな出来事であって、あんまり大きく報道されなかったけど、これは両国間に渡る大きな出来事だったんですね。

ところが今回のことは誰がいうともなく、なんか防衛庁あたりがですね、チョロチョロいっているアメリカの方から二億ドルなんて超えてきたりしてですね。もっとちゃんと全貌を説明してもらわないとですね。我々は普天間の話は聞いているけれど、そんな話は聞いてないぞということなんですね」

宮澤

「私怒っています。それはあの、いずれそういうことはしなきゃならないかもしれないが、それならちゃんと説明しろと、言うなり、しなきゃいけない。だから防衛庁の都合だけがですね、ここで90億ドルいりますとか、そんな話じゃ困るわけですね。あるいは、6000人ってのは、いい話だけど、それはいい話だが、それだけじゃ困るんですね」

塩川

「これは元々ですね。2プラス2といいますね。あの外務省とそれと防衛庁とですね。あそこの話し合いから出てきたやつで、ですからね、軍事優先の話になってしまってね。国民と国民との本当に提携してやっていこうという、そういう土台がなくてですね。どちらも軍事上の都合でこうしようじゃないかと。これはね、下手したらですよ。反発くうと思いますよ。でもね、私たちは、そうしなければならんと思いますよ。思うけど、中身がわかんないだもん。勝手にどんどんいっちゃってね」

宮澤

「総理がかんでない。総理がかんでないんです。今の話のように。防衛庁がやっている話、それとは違うんですね、そんな次元の問題じゃないと、思いますよ」

― 小泉総理の靖国参拝は?
宮澤

「駄目ですね。駄目」

岩見

「駄目ですけれども、小泉さんは参るかもしれませんね」

宮澤

「駄目ですよ。あるかもしれないが、そんなことしちゃいけませんよ」

塩川

「やめてからでいいじゃないですか。やめてからで。総理辞めてからいったっていいんじゃないんですか?」

岩見

「もし8月15日に参拝した場合には?」

宮澤

「さあ、駄目ですね」

― アジア外交は?
宮澤

「日米の見直しという、その話も依然として中国なんですよね。中国を、ひとつだけ言うのなら、それはインドもロシアもありますけれども、中国を二十一世紀、二十一世紀かどうしていくんだと、そのことを中心になら、本当に議論したらいいと僕は思っていますね」

― 総裁選は?
塩川

「私はね、まだね、この総裁選挙について、まだ迂闊にしゃべるときではないと思うんですよ。私は3つの問題が片付かないと思うんですよね。ひとつはですね、この総裁選どんな方法でやるかってまだわかってないでしょう? つまり党員だけ、代議士だけでやるのか、国会議員だけでやるのか、この前みたいに民間入れてやるのか。これによってものすごい変わってきますからね。だからこれはひとつあります。

それから今、なんて言うんですか、麻垣康三なんて四人言ってますね。それ以外にも必ず出てきますよ。何名かでてきますよ。そしたらね、コロッと変わってきますよ。今まで、麻垣康三だけでやっているけれどもね。こうもう少し変わってくると思うんですね。それからもうひとつはね、外交問題だと、経済問題だと、議論はありますけれども。政策問題ではなくて、世代間競争みたいなのがあるんじゃないかと、そんな感じがしますね」




 
   
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