時事放談 トップページ 毎週日曜あさ6:00〜6:45
過去の放送 出演者 時事放談「サロン」 テレビプロデューサーの日々
 
 
 第九十八回 ('06年4月23日放送)
  「世界の中の『ポスト小泉』 〜迫る会期末、緊迫!永田町」

  ゲスト: 山崎拓 氏 / ジェラルド・カーティス 氏

小泉総理大臣はこの国会を延長しない意向を示し会期末の6月18日が総裁選準備のリミットとしてにわかに現実味を帯びてきました。さて緊迫した総裁選をどうするのか。その行方を握るキーマンの山崎拓さん、そしてポイントとなるアジア外交について中国で直に見てこの度帰国したジェラルド・カーティスさんをスタジオにお招きしましました。



― 民主党・小沢代表は?
カーティス

「まだ早すぎます。というのは、彼を評価するのは党首になってどういう風にやるかっていうのはこれからの問題であって、今までのところはまあ民主党の中の色んな人の意見を聞いて、今までの小沢さんとちょっと違ったやり方でやろうとしてる事は評価しますけれども、どういう党首になるのか、民主党という政党を自民党の右派から社会党まで幅の広いこの政党をまとまられる力があるかどうか、見てみないと分からない。ですから今は、とにかく党首になってマスコミが書くものを、材料が出来て、一生懸命書いているんだけれども、まだまだ判断するには早すぎるような気がします」

山崎

「小沢さんの性格よく知ってたんですけどもね、やっぱりワンマンですよ。今の行為からも分かるように、今度変わったという風に言ってますけどね、三つ子の魂百までじゃないですかね」

― 最近、プロの政治家がいなくなったのでは?
山崎

「今は二世、三世が圧倒的に多くなりましてね、経験とか実績とか郷土愛とか、そういうものと関係なく出てきてると。で、公募で選んで落下傘で来ると。これは民主党が先に始めたんですよ。民主党が先に始めまして、自民党も最近真似してる状況でね、中央から中央へ行ったってねそれはなかなか地方のためには働く意欲も見識もない若い政治家がバァーっと出てますからね。それは地元のためにはならんと思いますよ」

岩見

「政治全体の質もかなり低下する恐れがあるんじゃないかと」

カーティス

「そういう危険性あるでしょう。日本では地元利益という言葉があまり聞こえ良くないんですけど、政治家が地元の人たちの利益の追求の為にやらなかったら何のために政治家やってるんだか分からないですね。もちろん国全体、外交問題これも考える必要あるんだけれども、全く自分の選挙区と関係ない人が代議士になるという事は決して健全な事ではないと思うんですね。ですから地元の利益ばっかり考えて他の事考えないのは良くないんだけれども、何かスウィングして今逆の方向にいってるのがどうかなと思う」

― 総裁選の行方は?
カーティス

「昔だったら派閥が4つか5つくらいあって、派閥の長が次の総裁候補になるという事で、大体争いがどういう争いになるか分かり易かった。今は分からない。まず安倍さんと言う名前しか出てないというのは、非常に意味があって、対抗馬は誰になるか分からない。派閥じゃない集団がどういう風に動くかは非常に分かりにくくなったですね。日本の政治は」

山崎

「派閥じゃない集団と今カーティス先生おっしゃいましたけど、そうとしかとれない政策集団というがあるんですよね。でありますが、こうなったのはやはり自民党を壊すという小泉総理の号令の元にで、派閥が今まで存在する事ができたよすがになっていたようでね、まあ悪く言えば政官癒着を絶つという事をやったと。これ確かだと思うんですけど、それと小選挙区制度の導入ですね。これは党中心の選挙にならざるえないと。指揮の流れもそうなるというような事でいま派閥がガタガタになっている。しかし今度の総裁選挙で改めてですね、政策中心の集団ですか、そこの所を強くしようと、かつ政策連携をやってねグループ事に連携をやって、その政策が一致するものから出していく。代表者をですね。そういう新しい動きですよね」

― 小泉総理の靖国参拝は?
山崎

「春期例大祭中に行かなければ、残るチャンスは8月15日が一番濃厚でしょう。それ以外に行くタイミングとしては…、適切でありませんが、いつも適切に考えるという表現を彼は使いますけどね。私は秋期例大祭に小泉総理が辞めた後行くっていう事が…。小泉政権の間に発生した外交問題でありますから…。小泉総理はこれは内政問題だと、なぜ一国の宰相が一国の犠牲になられた方を弔うのがなぜいけないのかと、心の中の問題だと。これはそれで一つの立派な主張なんだけども、しかし外交問題が生じているのは事実でして、俺は外交問題ではないと言ったって、向こうは外交問題である事は間違いないので、もしこれを片付けるとすれば、辞めた直後の秋期例大祭に行かれるという事が一番あの問題決着になるんではないかと」

カーティス

「8月15日避けるんじゃないですか?っていうのは8月15日に行けばこれはもう英語でレッドラインと言いまして、赤線を超えるというのは中国に対して物凄い反発しますし、日本国内の意見ももっと割れるし、まあ最初の年はね8月15日に行くという約束をしてそれで山崎さんとか加藤紘一さんに説得されたと色んな話しを聞きますけど、13日でしたね。まあ五年間経ってこれほど日中関係悪くなると想像しないで彼は最初に靖国に行ったと思うんですが、今になって辞める直前にね、わざと日中関係悪くしようとするような方じゃないと私は思う」

― 「安倍VS福田」は
山崎

「学生時代から福田さん知ってますけどね、非常に何と言いかね、穏健というかね、あのまともすぎるくらい、まともな人ですよ」

岩見

「そうすると安倍さんが立って、福田さんが立たないというケースが起こりうるという事に論理的にはなりますね」

山崎

「まあ、性格論から行けばですよ。情勢がどう動くかまだまだ5ヶ月ありますからね、この1、2ヶ月でどれだけ変わったかという事を考えて、前原さんの民主党がですねあんな形でひっくり返ると誰も思ってなかったですからね」




 
   
html>