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 第八十三回 ('05年12月25日放送)
  「今年の5大ニュース」

  ゲスト: 野中広務 氏 / 日野原重明 氏

〜今年も、野中さん、日野原さんをお招きして年末恒例の「私の5大ニュース」をうかがいました〜


野中さんの5大ニュース

(1)尼崎JR脱線事故
(2)紀宮さまご結婚
(3)衆議院「郵政」解散
(4)IT企業とメディアの攻防
(5)マンション耐震偽装問題

― (1)尼崎JR脱線事故
野中

「やっぱり戦後60年の鉄道の歴史の中で、100人を越える、死者が100人を超えるというのは史上6番目だと思いますね。だから、そういう点では、大変、今年の大きな問題であったんじゃないかと。人間にはミスがあります。機械も万全ではありません。それをハード、ソフトを一体化して、やっていかなくてはならない。それが大量交通輸送機関の使命だと思うんですね」

― (3)衆議院「郵政」解散
野中

「これは国家の危機だと。単なる郵政の問題ではない。郵政の結局、その法案をね知った人が反対してね、そして、全く知らないまま、大きな、小泉さんの顔色見ながら『逆ろうたらいかーん』というね、こういう人が賛成をした。私はそんな気がする程とりかえしのつかん、議会制民主主義を根底から潰してしまった。という、取り返しの付かないようなことだと心配しています」

― (5)マンション耐震偽装問題
野中

「どんな人にもですね、建築基準法に的確で、安心だという。こういう事を信じてきた人全体に、今度の事件というのは『私のとこは大丈夫かな』という不安を与えた。安心というのは、一番大切な世の中の根幹であるのに、それに不安を与えたというのは、この事件だけじゃなしにですね、全体に大きな問題だなあと思いますね」


日野原さんの5大ニュース

(1)文化勲章の受章
(2)その後のインド洋大津波
(3)広島で小沢征爾氏と平和イベントを開催
(4)シシリー・ソンダースさん(ホスピス運動創始者)が死去
(5)マータイさん(ノーベル平和賞受賞)の「もったいない」運動

― (1)日野原先生の文化勲章受章
野中

「やっぱり日野原先生が、文化勲章をお受けになりました。改めておめでとうございます。あの時のね、私、記者会見でね、日野原先生が、『人生これからが本番だ。志を抱いて若者のために何かをしたい』と。いう言葉を記者会見で仰いました。これは我々高齢者にとってはですね、大きな警鐘であり、我々もう一度奮起せねば、とそういう使命感をね持たせてもらったというのは、全国民共有しているんじゃないかと思いますね」

日野原

「いやあ、そういって頂いて、私はほんと嬉しいですよね。私はね、使命感、英語ではミッション、これが無いですね。私たち人間は生まれてね、いろんな立場やらねいろんな状況が違うんだけども、それなりにね、生まれたからにはやっぱり意味があるからね。その自分が生まれた事に対して、感謝をしてね、この…受け取った自分をねどう返すかが問われているんですよ」

― (4)シシリー・ソンダース(ホスピス運動創始者)さん死去
日野原

「癌で亡くなる人は30万人近く。その10分の1も収容されないでまだ日本は足りないんじゃないかね。外国ではもう、施設よりも在宅で最期をするという、そういう運動の方が強いんです。もっと日本も、もう少し住宅を良くしながら在宅でいい環境の中でね苦しみ無く人生を終わるという…」

― (5)「もったいない」運動
日野原

「今、『もったいない』という言葉がまるでわかっていないんですよ。…なんでもディスポーザルになってね、そうして、もう使い捨て。ものの使い捨てがね、心の使い捨てになるようにねなったことが恐ろしい」




 
   
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