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 第六十一回 ('05年7月17日放送)
  「9月に総選挙はあるのか!?〜次の総理は誰だ!?」

  ゲスト: 後藤田正晴 氏 / 野中広務 氏

いよいよ、郵政法案の参議院での審議が始まりました。否決なら解散の構えの小泉総理大臣とその小泉政権下4年間の不満を背景にした反小泉議員との溝は埋まりそうにもありません、このまま9月総選挙となるのか、その場合自民党はどうなってしまうのか、また自民党だけでなくポスト小泉がどうなるのかという興味は尽きません。


― 参院採決の見通しは
後藤田 「自由民主党というものの昔からの体質があるんですよね。そうすると衆議院の方よりも参議院の方が議員の構成から見ると厳しいんですよ。だけれども、私はどうやらこれは成立するんではないかと・・・、ぎりぎりで・・・、だけど分からないと、これは・・・」
野中 「今、大変なポストが少ないから、あんまり『毒まんじゅう』ようけやるわけにはいきませんからね、まぁ、色んな『まんじゅう』が飛んでますよ。それから締め付けも非常に厳しいし、時には民主の中に手が入っている感じがしますね。これは非常に議会政治としてもあるいは政党のあり方としてもこれからの政党再編を含めてやや問題になりそうな気配がある」

― 「裏切り者リスト」も出回っているようだが?
後藤田 「今度の郵政法案の審議そのものに、形の上ではこれの賛否を、となっておるんですね。だけども、国会全体の中の空気が審議の背後にあるものは、宮澤内閣の時に最後の頃不信任案が通ったんですけど、ああいった時の状況を今思い出しましてね。どうやらこの内閣に対する宮澤内閣と同じような背後の動きが・・・、その端緒みたいなものが今あるんではないかなぁと、こんな気がしてならん」
野中 「そういう中でやっぱり衆議院議長経験をなされた綿貫さんがその郵政の法案じゃなしに議会制民主主義の危機だと言うことで毅然と立っておられるというのはね非常に見事な事で。やっぱり、こういう人がしっかり党をリードしてくれなければならないと思うんですね。ただ、自民党の中に小沢さんみたいな事をやる人がおるかどうかね。宮澤内閣の時も、そこらが問題ですけれども、そうじゃなしにある程度政党が再編されるかもわからないというですね。

ただ、そのマスコミの数字は衆議院で圧倒的に通る通ると書いたんですよ。で、以外とね僅少差です。実質否決に等しいようね状態だったから、やや今度はそのぶれを戻そうとして、数字が16とか17とか出しておりましたけど、政治家が腹を決めて参議員の良識は示されたら、やっぱりこの法案は間違いだという事になると思うけども、今さっき言ったように色んな工作が行われているから、そこのところはどちらが本当の勝負になるかというところでしょうね」

― 後藤田さんが今幹事長だったら?
後藤田 「難しいことをお聞きにまりますな。やっぱり一旦ああいう法律を出した以上、あらゆる手段を通じて先ずは成立を計りますね。それが通らなければですね、それはやっぱり私は解散をかけざるおえないと」

― 仮に解散になった場合にどういう格好の選挙になるんでしょう?
野中 「造反したから公認しないなんて事出来っこないと思いますよ。やっぱり志をことにして、しかも党の執行部がああいう恫喝をやり、そして総務会で今までその色んな意見が違いました。けれども、総務会では最後はそれなりに多数決という結果を取らないでやってきたんですね、だからその満場一致というルールを踏んできたんです。それを多数決でやっちゃって、処分してね公認できんという事になったらね、これはもう政党じゃないです」

― 総選挙になった場合の議席数は?
後藤田 「自民党は減りますこれは、20名ぐらいは覚悟しなきゃ、場合によれば30名。民主党は200ぐらいになるかもしれない。しかし、第一党にならないという事ですから、選挙後の政局の収拾は第一党がおうわけですから、これは自由民主党になりますよと。政局収拾は、連立がどうなるんだ。だから、問題は減った自民党と現状維持の公明党で、過半数が占められるかという事になるんではないかなぁと」
野中 「私はやっぱり民主党から自民党に来る人が結構いると思う」

― ポスト小泉は?
後藤田 「僕はその名前が良く分からんけどね。う〜ん、それはそれぞれの人ではあるだろうけどね、まぁ三角大福中の時代とはまるっきり違うなとスケールが・・・」
岩見 「まぁ、そういう昔の事を仰ったってすでにいませんから」
後藤田 「だからおらんとこう言ったわけ」
野中 「みなさん立派な方ですから、私はそんな事よう言いませんけどね・・・。しかし、今本当に最大の危機にあるのは議会制民主主義だと、それを先頭に立っていってやっている綿貫さんにはやっぱりやって欲しい私達の気持ちを代表していると思いますね」


今回の一言 後藤田:「今、議会制民主主義の危機なんですよ」