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 第三十九回 ('05年2月6日放送)
  「戦後60年 〜歴史の分岐点で〜 」

  ゲスト: 宮澤喜一 氏 / 半藤一利 氏

今年は、終戦60年、節目の年といわれている。これは一体どういう節目なのか。イラクの派遣問題は尾を引き、憲法改正の動き、自衛隊法の改正、北朝鮮に対する経済制裁強硬論などなど、様々な問題がわきおこっている。半藤氏は時代の雰囲気が満州事変の頃の日本と似ているという。果たして…。


― ブッシュ大統領の一般教書演説は
宮澤 「就任の時の演説に比べると、やっぱりイラクで選挙勝ったでしょ。あれでちょっと自信ができて、だから割りにおとなしいですね」

― ブッシュ氏は
半藤 「私はあまり好きじゃないんですよ。世界の秩序っていうとおかしいですけども、国際法を、世界秩序を壊したまで言いませんけども、あやしくしちゃったもんではないかと。もういっぺんきちんとした秩序に直すのはできませんでしょうから、大変なことをやったお方だなあと、思いますけどね」

― イラクへの自衛隊派遣は
宮澤 「今度の場合は、もしかすると弾がとんでくるかもしれない。大きな弾が、というような状況の中で、カンボジアなんかもそういうことは全くありませんでしたから、そういう意味では違っているというか、やや、そのキナ臭という部分がありますよね」
半藤 「強い協力要請があったら、きちんと日本の立場というものを示して、その中で日本の国民の合意を得て、その範囲を限定すべきかと思いますよ。ところが全然日本国民の合意もないですね。ぱっと出たわけですから」

― 自衛隊法の改正は
宮澤

「ミサイルが飛んでくる。仮に北朝鮮と、仮に、言いますよ、テポドンを撃ったことがあるから。飛んでくる時に日本は、途中で撃ち落とさなきゃいけないから、ミサイルを迎え撃つミサイルを、撃たなければいけない。

それは十何分しか暇がないと。聞いてる暇がないんで。こっちに来ちゃうから。それは現地で判断せざるを得ないというお話なんですねえ。お話なんですが、これはしかしなかなか、簡単なことじゃありませんよね。それは兵器が発達するから、昔なかった問題には違いないが、しかし、判断をするって間違って判断したらどうするんですかね。

いろんなことがありえて、シビリアンコントロールとかなんとか言っていてもですね、これはちょっと違う種類も問題じゃないのかと。国会の許諾を得なきゃいけないというようなことだって無論ないんだし、これでいいのかなあっていう、私は詳しいことはよくわからないけども、大変新しい面倒な問題だと思いますね」

― 若い人たちへ
宮澤 「とにかく60年、こうやって無事にやってきたんで、間違わないでもらいたいなあという感じですね」
岩見 「間違う恐れがあるんじゃないかなあという感じがおありなんですね」
宮澤 「いくらかありますね」
半藤 「私はあの、若い人がネットっていうんですか、電話ですか、じーっとみててですね、あそこからしか情報を得てない。僕はね、あれは非常に日本の将来を、明日を考える。てめえの好きな情報しかみないんですね。本当はもっとね、たくさんの嫌いな情報も入れてですね、それと付き合わなければ、本当の意味を、自分たちの生き方が決まらないはずなんですねえ」


一言