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 第三十二回 ('04年12月12日放送)
  「日中新時代の処方箋」

  ゲスト: 趙啓正 氏 / 野中広務 氏

今回は、中国からゲストをお招きした。趙啓正・国務院新聞弁公室主任だ。中国政府のスポークスマンで、日本で言えば、官房長官級の人。激動する世界の中での日中関係、つまり隣国関係を語ってもらった。相手は、中国通の野中広務元内閣官房長官。


― 日本の印象は…
「印象のいちばん深いのは、東京、新しい建物が増えてますね。そして、経済が復興しているということが言えます」

― 北朝鮮の拉致問題について…
「今は事実がはっきりしてますね、横田さんはさらわれた時は13歳でした。おもちゃを見て遊んだりする世代だったわけですね。さらわれた時どれだけ怖かったかと思います。そういうことを考えると私ども同情の感を禁じえません。そして家族の方々の苦難にもですね、お見舞いを申し上げたいと思います」

― 靖国神社問題は内政干渉ではないかという意見もあるが…
「もしも、戦犯が日本の国内にだけに犯罪行為があったのなら別だろうと思いますが、東条英機は国際的な国際法廷における犯罪者です。中国における犯罪もその中にあります。ですから日本の国内だけでないわけです。その国際的な犯罪についてこれを参拝するということは、我々は賛成できないです。これは内政干渉ということではありません」

― 台湾問題について…
野中 「煙がたたないように、台湾当局と中国が、一国二制度のもとに、これを大原則にして、話し合い、政治の場の継続をお願いしたい。特に2008年オリンピック、2010年万国博覧会というのに向けてですね、やや私は煙がたつということはアジアにとって決していいことではないと」

― 中国へのODAについて
野中 「我が国は、中国と戦争をしながらも国家賠償をしておらないというこの大基本を国民は忘れてはならないと、国民も思っておりますし、最近の原子力潜水艦とかあるいは海洋資源の探査とか、こういう問題が、一体制の国であるだけに、非常に波を大きくしつつありますから、お互いがやはり信じ合って、こういう問題に共同で取り組み理解していくような、道を是非あけてほしいと願っていきたいと思います」


一言