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 第二十七回 ('04年11月7日放送)
  「ブッシュ氏再選 〜どうする日本〜」

  ゲスト: 中曽根康弘 氏 / 岡崎久彦 氏

ブッシュ大統領が再選した。すったもんだの果てだが、それがアメリカ国民の判断だった。2期目のブッシュ大統領は1期目と変わるのかか、変わらないのか。日本は、どうなるのか。どうすべきなのか。


― 大統領選の結果は
中曽根 「私はやっぱりブッシュさんがそんなに頭がいいとは思わんけどね、ともかく人付き合いがいいと。非常に庶民的で、そばへ寄り安いと。それがあれだけの南部および中央部の票をとった元だと思う。ケリーさんはやっぱり素晴らしい学問やら見識はお持ちだけども、そういう大衆性に非常に欠けたところがある」

― ブッシュ氏は国際的にはあまり評判はよくないが
中曽根 「私は一強多元と言いましたが、一つの強いのと、後は、大体似たようなものが集まる。ブッシュはそういう力によって、アメリカの考え方や制度を世界に宣布しようと。そういうような印象を世界中が持って、一強というものに対する反感が、出たと」
岡崎 「派遣国というのはこれ、みんな嫌いなんですよ」

― イラクはどうなる
岡崎 「これから暮れまでにね、ファルージャで相当な戦争があります。これはね、占領以来はじめてぐらいの大きさの戦争になる。それを乗り切った上で1月の総選挙。でこれがね、成功しますとね、主権国家ができる。それが成功する時って、さかのぼってね、今までやってきたことがみんなよかったことになるんですよ。それが戦争ってもんですからね」
中曽根 「これは来年いっぱいは、そういう時代だろう。それで早く見当をつけると。要するに、いつから順次撤兵ができるかという。それが彼の一番大きな目標だろうと思います。だから来年は強い政策ではいって簡単に決まると。やっぱりイラク人民の軍事勢力を強めると。そこは中心にいくでしょうね」

― 日本の外交は
中曽根 「私は、大きな変化が今、生まれつつある。日本も、あるいはアメリカも、大転換の時期に来つつある。というのは、安定したアジアの弧と言われますね。日本からインド洋、湾岸にかけてのあの地帯、アメリカ、ヨーロッパから、そっちの方へ力を移していくと。湾岸から、あるいは北朝鮮、台湾関係をにらんだ、中心の参謀、中心に日本へもって来ようと。

今まで極東の平和が安定裡に寄与するため、日本を中心していた考え、もちろんそれはあるけど、それ以外に、全世界的に、アメリカと日本が協力してそういう方向に、憲法の範囲内、あるいは憲法を改正して、やってくれないか。これがアメリカの本意だと思いますよ。日本がそれに対してどういう対応をとるか、ということが、これからの政治的大課題になってくる」


一言