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 第二十四回 ('04年10月10日放送)
  「米大統領選から世界と日本を見る」

  ゲスト: 宮澤喜一 氏 / 緒方貞子 氏

いよいよアメリカの大統領選も11月の決着に向けて大詰めを迎えた。イラクを先制攻撃した共和党のブッシュか、イラク攻撃を批判する民主党のケリーか。その結果は今後の世界の行方を決める。今週始まった選挙戦の天王山、テレビ討論を入り口にそこから世界と日本の未来を読み解く。

大統領選の表も裏も知り尽くした宮澤喜一元総理。そして世界の紛争地域を自ら歩く緒方貞子前国連難民高等弁務官をスタジオにお迎えした。


― テレビ討論の印象は?
宮澤 「そういうことで言うと私の印象は、ブッシュという人は、やっぱりああいうディベートは上手じゃないですね。ケリーは、普通に上手ですよ。ですから点はケリーの方に入ったんじゃないですか?」
緒方 「まああの話術としては、ケリー上院議員は長けておられたかもしれないんですけども、ブッシュさんは、単刀直入で話をするっていうんで、ある部分、ある人たちには分かりやすいという評判も、あったようですね」

― ブッシュかケリーか?
宮澤 「ブッシュが、ネオコンサバティブっていうか、新保守主義者に引っ張られ過ぎていると、私はかねて思っているもんだから、そういう意味でちょっと、批判を持っているんですよ、私は…」
緒方 「私は票がないもんですからね、何もできませんけど、ただアメリカだけの安全とか、アメリカだけの利害じゃなくて、やっぱり世界的な目で見てもらいたいと、アメリカの大統領に。そう思います。その点では、今のままではいいのかなという疑問は持ちますので、ケリーさんが、大統領になって何ができるかっていうのには、はっきりした見通しはございませんけども、今のままでは心配という気はいたしますね。やっぱり」

― イラク戦争は?
宮澤 「イラク戦争について言えば、ケリーがブッシュに向かってあなたの判断の誤りだったと、そう言わざるをえない。逆にブッシュからケリーにむかって言うことはないから」

― 新大統領になる人へ
宮澤 「早くヨーロッパの国と仲良くなって、イラクの処理をしなさいよと、でも言うんでしょうかねえ」
緒方 「徹底的に討論をして、はっきりアメリカ国民にも世界の人々にも、自分たちの立場を示してください。そういうお願いじゃないんでしょうか」


一言